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安全・手軽に使えるクラウド時代のパーソナルVPN

リモート“艦これ”に最適? 「スマートサーブ」がはじまった件

2013年12月30日 12時00分更新

文● 大谷イビサ 写真●曽根田元

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誰でも安全・手軽に使えるVPNを構築できるということで、注目を集めているのがニフティの「スマートサーブ」だ。“あのゲーム”のリモートプレイにも最適なスマートサーブの実力や可能性を見に、ニフティ本社にあるスマートなデモルームにお邪魔した。

クラウドが入口!安全・手軽な新世代VPNとは?

 ニフティの「スマートサーブ(Smart Serve)」は外出先から手軽に家電やAV機器を操作できる個人向けVPN(Virtual Private Network)サービスだ。宅内にサービスアダプターを設置することで、ネットワークに対応したPCや家電、AV機器を操作することができる。ニフティが提供するサービスでありながら、ISPフリー、キャリアフリー、メーカーフリーで提供され、月額315円であらゆるユーザーが利用できる。

ニフティ本社にあるスマートサーブのデモルーム

 ニフティ クラウド本部 スマートプラットフォーム事業部 スマートプラットフォームソリューション部 部長の竹内勝之氏は、スマートサーブ登場の背景について「端末が大きく変わって、家庭内の機器も変化しているのに、VPNは既存のものでよかったんでしたっけ?という課題は以前からあったんです。こうした中、モバイル端末から家の中のデバイスに簡単にアクセスできるようにするというコンセプトで開発したのがスマートサーブです」と語る。

 スマートサーブの場合、ユーザー宅内のルーターに直接リモートアクセスするのではなく、いったんクラウドを介して、接続を行なう。ニフティのクラウドと宅内のサービスアダプター間でセキュアなレイヤー2のVPNを構築。つまり、ホームネットワークがクラウドに伸びてきている形になる。

ニフティ クラウド本部 スマートプラットフォーム事業部 スマートプラットフォームソリューション部 部長 竹内勝之氏

 竹内氏は「レイヤー2なので、LANが外から利用できるのと同じ。VPNにつきもののNAT越えの問題も解消できます。でも、クラウド側にゲートウェイがあるので、家庭内のネットワークに穴を空けるわけではありません」と語る。具体的にはEthernet over IPsec/L2TPを使っており、利便性とセキュリティを同居させているのがポイントだ。ユーザーはスマートフォンやPCなどを使い、ニフティのクラウドで認証を経て、ホームネットワークにアクセス。出入り口はあくまでクラウドにあるわけだ。

 使いやすく、自由度の高いスマートサーブの利用用途は多岐に及ぶ。「LAN内のNASにアクセスして、データから読み書きしたり、リモートデスクトップ経由でWebブラウザを開いて、ゲームしています。要は“艦これ(艦隊これくしょん)”です。始まった当初は“艦これ専用”とツイートされたこともあります(笑)」(竹内氏)。リモートプレイするユーザーのブログやレビューも数多く挙がっており、ユーザーの即物的なニーズを満たしているようだ。

スマートサーブのアダプター監視カメラの遠隔操作もお手のもの

M2Mや監視など新しいビジネスを作るプラットフォーム

 もちろん、こうしたVPNサービスは決して真新しいものではない。今から10年以上前、国内で常時接続・ブロードバンドが一般化したことで、家庭内にある家電やAV機器を外出先から操作するというニーズが生まれた。これに対して、さまざまなISPや機器のメーカーが、VPNサービスを提供するようになった。ダイナミックDNSを用いて、ルーター経由でリモートアクセスしたり、M2Mのソリューションでは機器ごとに3G回線を搭載するという方法も用いられる。スマートサーブも一見するとこうしたVPNサービスと同じように見えるが、従来のように特定の機器や通信回線とひもづいたサービスではないため、多くの事業者がスマートサーブのVPNプラットフォームに相乗りできるという特徴がある。

 たとえば、電力の制御を行なうHEMS(Home Energy Management System)の事業者であれば、クラウド側にHEMS制御のソフトを配置し、各家庭の分電盤の情報をサービスアダプター経由で収集すればよい。その他、家電のリモート保守やセキュリティ対策もスマートサーブをプラットフォームとして利用できる。「実際、家庭内の分電盤とクラウドを連携させたフューチャーシティソリューションズさんのサービスのインフラとして使われています」(竹内氏)とのことで、プラットフォーム活用の具体例も出ているとのことだ。

スマートサーブで連携可能な分電盤タブレット端末からの調光も可能

 「クラウド時代のVPN」として新しい使い方を提案するスマートサーブ。単なる個人向けVPNサービスの枠を超えた、プラットフォーム化の展開にも期待したいところだ。

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