荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第335回

カシオの高画質ハイエンドコンデジ「EX-10」でうちの猫を撮る！

カシオと言えば特殊撮影！　「宙玉」モードが面白い！

　で、しばらくすると入れ替わり立ち替わり草をはみはじめたので1匹ずつ撮ってみる。

　大五郎は実は歯が全部抜けちゃっててうまく噛めない。だから草を挟んで抜こうとする。そうすると植木鉢がどんどん動いちゃう。

歯がないので必死に草にくらいついている大五郎をローアングルで（2013年12月 カシオ EX-10）

　で、ほっとくとこうなるわけです。大五郎は自分でひっくり返しておいて、びっくりして逃げちゃって、取り残されたかふかが困っているという図。

　このあと掃除が大変でありました。

撮影に夢中になってたら、いつのまにかこんなことに。いやさすがにこれはひどいので掃除いたしましたですよ（2013年12月 カシオ EX-10）

　お次は自分撮りでかふか。

　カメラを床に置いてちょっと斜めにセットして自分撮りモードにし、かふかがなんだなんだと近寄ってきたので、捕まえて無理矢理カメラ目線させてパシャリ。

実はモニターの裏に小さなスタンドがついているので、こんな風に角度をつけて立てられるという、ちょっとしたギミック

この状態でカメラを床において撮ったかふか。無理矢理カメラ目線させてみました。適当に撮った割にはけっこうちゃんと撮れててエライ（2013年12月 カシオ EX-10）

　猫抱き自分撮りカメラとしては多分最高です。かなりニッチなニーズだけど。

　カシオといえば「ARTモード」。「HDRアート」が有名だけど、ほかにもいろいろ面白いモードを持っていて、今回の新型アートは「宙玉」モード。「そらたま」という。

　写真家の上原ゼンジさんが考案した、レンズの真ん中に透明な球を入れることで、「宙に浮かぶ玉」に世界を閉じこめたような不思議な描写になるのが特徴。

　で、宙玉モードはデジタル的な処理をしてるのでホンモノと同じにはいかないが、真ん中に魚眼レンズで撮ったような絵がはまって面白いのだ。

　それが前ぺージ冒頭写真。かふかの顔のアップを「宙玉」モードで撮ってみた。後ろにぼけてるのは、上下逆さにうつったかふか。ホンモノの「宙玉」は中央の球に上下逆さに写るので、それを摸したのだ。いつかホンモノの「宙玉レンズ」で猫撮りとかしてみたいなあと思いつつ今回はこれで。

　最後にもう1枚。「モノクロアートモード」で撮ってみた。暗い場所でわざとざらざらさせて、しかもプラスの補正をかけて伸びをするかふかを撮影。

　なんかこう、古いカメラに高感度のモノクロフィルムを入れて撮ったような感じがちょっと気に入ってる。

いわゆる「ラフモノクローム」な感じ。めいっぱい効果を強くかけて、ざらざらにしてみた（2013年12月 カシオ EX-10）

　今回はうちの猫写真だけだったけど、EX-10のウリの機能とか全然使ってないので、これで撮った外猫もいずれやります。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』（ソフトバンク新書）、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』（玄光社MOOK）。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/