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MP3から卒業!? ハイレゾ音源環境を構築する! 第3回

iPhone 5sでもFLAC再生! ハイレゾ音源に関する10のギモン

2013年12月19日 12時00分更新

文● 外村克也

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ギモン9 スマホでハイレゾ音源は聴ける?

回答:機種による

ハイレゾ音源対応をうたう、「LG G2」と「GALAXY Note 3」

 Androidスマホの場合、「Poweramp」といった音楽再生アプリを使うことでFLACの再生が可能。ただし、そもそもハードウェアが192kHz/24bitの再生に対応していなければあまり意味がない。

 国内メーカーのスマホでハイレゾ再生対応というのははあまり聞かないが、海外メーカーのスマホでは「LG G2」と、LG G2ベースの「iSai」が対応をうたっている。また、サムスン電子の「GALAXY Note 3」も対応している。

 また、USBのデジタル入力ができるポータブルアンプを組み合わせてハイレゾ音源を再生できる場合もあるが、これもアンプとスマホのハードウェア的な相性がまちまちで、うまく再生できるとは言い切れない。

 ちなみに前々回紹介した「Winamp」(スマホアプリ)の有料版でも192kHz/24bitのFLAC再生が可能だったが、通常版の提供終了(20日)に先駆けて、すでに入手できない状態にある。

「Astell&Kern AK10」は最新ファームウェアでiPhoneのハイレゾ音源のネイティブ再生に対応

「Astell&Kern AK10」は最新ファームウェアでiPhoneのハイレゾ音源のネイティブ再生に対応

 iPhoneについては、ALAC形式であればiPhoneに転送して聴くことができるが、本体のヘッドフォン出力では44.1kHzに変換されての再生となる。

 ただし、外付けのDACを組み合わせれば再生が可能。アユートのヘッドフォンアンプ「Astell&Kern AK10」(実売価格3万円前後)を接続し、最新のファームウェア(1.10)を適用すれば、96kHz/24bitまでのハイレゾ音源が再生できる。

 対応機種は第5世代以降のiPhoneとiPod Touchで、再生には「FLAC Player」(1000円)やオンキヨーの「HF PLAYER」(ハイレゾ再生は拡張パックの「HD Player Pack」が必要。1000円)といったアプリが必要となる。

ギモン10 ハイレゾ対応のヘッドフォンに買い替えたほうがいい?

回答:できれば再生周波数帯域が広いものにしたい

オーディオテクニカの「ATH-A900XLTD」(左)は再生周波数帯が5~40kHzと広い。AKG「K702 65th Anniversary Edition」は10~39.800kHzと若干少なめだがほぼ40KHzに近い周波数帯域の再生が可能だ

 ヘッドフォンやイヤフォンについては、明確にハイレゾ対応としているものはほとんどない。ソニーについては「MDR-1RMK2」「MDR-10R」「XBA-H3」などハイレゾ対応をうたうヘッドホンを発売しているが、同社ではCDで記録できない40KHz以上の周波数帯域の再生が可能で、さらに社内での聴感試験をクリアした製品について「ハイレゾ対応」としているとのこと。

 すなわち、CDでは出ることがない、ハイレゾ特有の音を再生可能である製品を使ったほうが、よりハイレゾ音源の出力に適すると言える。

 40KHz以上の周波数帯域の再生が可能な製品は、ソニーのほかにオーディオテクニカの「ATH-A900XLTD」(実売価格3万円前後)、AKGの「K702 65th Anniversary Edition」(同4万円前後)などがある。

ハイレゾの世界を堪能しよう!

 以上、3回にわたりMP3からハイレゾ音源まで、今どきの音楽ファイルの楽しみ方について書いてきた。

 ハイレゾ音源が次第に普及してきて、ハードウェアやソフトウェアが増えはじめ、オーディオ好きとしては出費も増えて嬉しいやら苦しいやら……。

 とはいえ、ほぼ15年ぶりに音楽の聞き方が大きく変わろうとしている現在だからこそ味わえるというもの。せっかくの機会なのでどっぷりとハイレゾの世界を堪能していきたいと思う。

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