120インチスクリーンいっぱいに
ちょろかわヒロインを投写する至福……!
鳥居 「では、さっそく映像を見てみましょう」
小林 「でかい! しかも映像がすごく鮮明です」
鳥居 「最近のプロジェクターは高輝度になっていて、部屋を真っ暗にしなくてもかなり鮮明な映像が楽しめます。それにしてもさすがは高輝度2000ルーメンだけあって、明るい映像ですね。これならば、昼間の一般的な部屋でも明るさにほとんど不満はないでしょう」
小林 「今は昼間に見るときは雨戸を閉めて部屋を真っ暗にしないと見られなかったのですが、これならばカーテンで外光を遮るくらいで楽しめそうです。それにしても、色がくっきりとしてきれいですね」
鳥居 「コントラスト比も1万:1で、ただ明るいだけでなく黒の締まった映像になりますね」
村山 「というか、テレビで見る映像と遜色がないというか……。プロジェクターって、もっとぼんやりとした映像じゃなかったでしたっけ?」
鳥居 「これが、最新プロジェクターの実力です。明るさやコントラスト感については、ほとんどテレビの映像と差はないですよ」
小林 「うーん。色も鮮やかだし、120インチの大画面なのに輪郭も明瞭で、アニメの魅力でもある描線も締まっています。自分が今イチオシの『ストライク・ザ・ブラッド』のちょろインこと、姫柊雪菜の表情に吸い込まれそう」
鳥居 「これだけのサイズでも、画素感のすき間が少ないので映像がみっちり詰まった感じになります。これも映像がぼやけた印象にならない理由でしょうね」
小林 「100インチオーバーで見ると、引きの絵でも等身大レベルで投写することになるので、アクションの迫力が段違いに高まりますね!」
村山 「ですね……いや、興奮するのはいいけど、スクリーンの前に立たないで(笑)」
小林 「フルHDでこの鮮やかさとなると、エントリー機での自分の不満が解消されていますね。価格も10万円未満ならば、十分に手が届きますよ!」
画質はどんな基準で判断すればいい? どこに違いが出る?
プロジェクターの画質は、まずは明るさ(高輝度)とコントラストで選びたい。特にプロジェクターを置く部屋が明るめのリビングの場合、輝度が不足すると元気のない映像になってしまう。明るいだけでは、黒が浮き、映像が締まりのない印象になるのでコントラストも重要。
液晶ではこの両方を高い性能にしようとすると高価なミドルクラス以上になってしまうが、DLP方式ならば表示素子自体のコントラスト比が高いので、その点はかなり有利なのだ。そのうえで、色再現の豊かさを確認。原色だけでなく、黄色やシアン(青緑)などの中間色の再現がきちんと出来ているかを確認したい。
DLP方式は、デジタル表示デバイスのため、輪郭のキレがよく映像がシャキっとした印象になり、アニメとは相性が良い。液晶はアナログ階調表示なので映像はスムーズだが、輪郭線などもややソフトでテレビで見るようなきゅっと締まった感じになりにくいという違いもある。このあたりの印象の違いを見比べてみると、DLP方式と液晶方式の違いがよくわかるだろう。
現在のトレンドは?
プロジェクターは、入門クラスのエントリー機でもフルHDや3D対応は万全で、機能的な差は少なくなっている。
人気があるのは、一般的な室内でも使いやすい高輝度タイプだ。また、投射距離が短くなる短焦点タイプも使いやすい。このほか、設置のしやすさでは、レンズシフト機能のあるモデルが置き場所の制限が少なく便利だ。レンズシフト機能は液晶プロジェクターならば上下/左右の調整ができるモデルも多いので、部屋の真ん中にプロジェクターを置けないという場合には使いやすい。
このほかのポイントとしては、冷却用のファンノイズがうるさいかどうかも重要だが、現行モデルは比較的低騒音設計になっているので、実用上はあまり気にすることはないだろう。