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Officeで始める快適Mac生活 第3回

Officeは考えるための道具 ~アウトラインを活用する~

2013年12月05日 11時00分更新

文● 海上忍

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アウトラインモードの使い方

 Word for Mac 2011には、表示モードのひとつとして [アウトライン] が用意されている。そして PowerPoint for Mac 2011には、Wordのアウトラインモードで作成した文書(フォーマットはリッチテキスト)をインポートする機能が用意されている。PowerPointにもアウトラインモードが存在するが、前述したようにデザインやページ内の構成に目移りするため、Word側で徹底的に「項目出し」したほうが作業効率は向上する。

 Word for Mac 2011でアウトライン機能を利用するには、メニューバーの [表示] メニューから [アウトライン] を選択するか、ウインドウ左下部分にある [アウトライン表示] アイコンをクリックする。そうすると、デフォルト(下書きモード)でリボンタブに表示されていた [段落] があった場所に [アウトラインツール] が現れる。ここを操作することで、見出しの表示および非表示を切り替え、構造的な文章を書き進めようというわけだ。

 アウトラインモードでは、ただ見出しを書き連ねずに「構造」を意識することがポイントだ。具体的には、大構造、そこに内包される複数の中構造、中構造に内包される複数の小構造……といった入れ子状態をイメージしてほしい。

アウトラインモードでは、最初に大構造を作成し、必要に応じて中構造、小構造……という順に話の骨格を作り上げていく

 分かりやすくするために、「第1章」に「第1節」と「第2節」を作成し、第1節に「第1項」と「第2項」を作成するまでを順を追って解説してみよう。

 まず、表示をアウトラインモードに切り替えると、文書を作成開始直後では何もないため、勢い大構造から着手することになる。行頭に表示されている水色の"━"は、大構造の見出し行という意味なので、そこに続けて「第1章」と入力すればいい。returnキーを押して改行すれば、次の大構造(第2章)の見出しを入力することになる。

 しかし、前述した前提条件では中構造の「第1節」と「第2節」を作成する予定なので、大構造では具合が悪い。ここで行う作業が "レベル下げ" だ。ツールバーにある [レベル下げ] ボタンをクリックするか tabキーを押せば、その行の構造は1段階下がり中構造となる。

 このとき、大構造 (第1章) の行頭に注目してほしい。記号が "━" から "╋" に変化することで、下部構造の存在が分かるのだ。Wordのアウトラインモードでは最大9段階のレベルを設けられるので、実用上不足はないだろう。あとは思いつくままに書き進め、順序の変更が必要と感じたらドラッグアンドドロップで入れ替えればいい。

表示レベルを指定すれば、それより下位のレベルを表示しない(階層を閉じる)ことができる

 なお、表示モードを [下書き] や [印刷レイアウト] に変更しても、アウトラインモードで作成した文章の構造は失われない。だから、文章の構造だけをアウトライン モードで作成し、"肉"となる本文は [印刷レイアウト表示] で入力する、という使い方もアリだ。

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