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文房具カフェで開催の披露会にて触ってみた!

シャープの「電子ノート」には絶妙な道具感がある

2013年11月22日 21時53分更新

文● 貝塚怜/ASCII.jp編集部

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電子ノート3代目のモデルとなる「WG-S20」

 シャープが文房具カフェで「WG-S20」の披露会を実施した。(発表時の記事はこちら

 WG-S20は電子ノート3代目となり、「WG-N20/N10」の上位機種に位置づけられるモデル。スケジュール機能の追加が目玉だ。WG-N20はノート2000ページの保存が可能だが、WG-S20ではノート2000ページに加えて、スケジュール1000ページの保存が可能。1000枚は、スケジュールに換算すれば約4年分だ。

閉じたところ

開いたところ

背面は金属製。ざらっとした質感

ペンがアルミ製になった

電源はスライド式

充電用microUSB端子

 WG-N20と比べると1.6mm薄く、よりコンパクトな筐体。カバーは一体型で、付属のスタイラスも樹脂製でなくアルミ製だ。

「シャープペンシル」を作っていた会社が「電子ノート」を

文房具カフェ代表の奥泉徹氏。「電子ノートにはストーリー性がある」と語る

 披露会ではまず、文房具カフェ代表の奥泉徹氏が登壇。「シャープは社名の由来をシャープペンシルの原形、『エバー・レディ・シャープ・ペンシル』に持つ会社。関東大震災時に製造設備をうしない、家電メーカーとなったが、時を超えて『電子ノート』を作り、押し出していくというのは非常にストーリー性があると思う。電子ノートは文房具とデジタルガジェットの中間に位置する製品だが、手に持った感じにかなりの“文房具感”がある」とコメントした。

 

 続いて登壇したのは同社の西宮健司氏。「タブレットやスマートフォンの市場は年々拡大しているが、面白いことに、ノートやスケジュール帳の市場も伴うように拡大している。紙のよさが見直されているのだと思う。電子ノートはデジタルガジェットだが、文房具として使ってほしい。シャープが調べた限りでは、現時点で電子ノートのユーザーは男性に多い。今回のモデルはより使いやすく進化しているので、ぜひ年齢や性別を問わない様々な方に使ってもらいたい」と述べた。

WG-S20を試用!

 筆者もWG-S20を使ってみた。ディスプレーは感圧式で、少し力を込めて文字を記入する必要がある。硬度HB〜Hの鉛筆で濃く書こうとするくらいの力がちょうどいい。静電容量式でない分、誤操作が起きにくいのは利点だ。反対に、慣れるまでは文字が途切れがちになるかもしれないと感じた。ペン、マーカーそれぞれ細、中、太で計6種類の書き分けができるため、スケジュール帳の記入はかなり快適そうだ。

スケジュール帳機能はかなり便利そう

 ホーム画面は分かりやすく、スケジュールの作成も簡単。週間1ページ、週間2ページ、バーチカル、1日1ページなど、5種類9パターンのひな形を内蔵しているので、好みに合ったもの・使い慣れたものが見つかるはず。ビジネス用、プライベート用など、目的別に手帳のタイプを変えられるのも電子ノートならではのメリットだ。1日2時間使用して、約30日間持つというバッテリー駆動時間の長さもポイント。

厚みは、iPhone 5sと比べてこんな感じ

 触っている内に、「使い慣れれば手放せなくなるかもしれない」と感じてくるから不思議だ。機能的にはタブレットでおおむねまかなえるのだが、スケジュールやノートの部分だけを分業させたくなるのだ。デジタル/アナログ中間の絶妙な道具感がこの欲求をかき立てるのかもしれない。フラッグシップ機の一眼レフを持っていても、ポケットに入るスナップ用のカメラが欲しくなるのに似ている。

 質感やバッテリー駆動時間、書き心地など、まだまだ改善の余地はある。個人的に最も改善を期待したいのは質感の部分だ。カバーに本革を使う、全面金属の筐体にするなど、仕上げにこだわれば、より道具感が増して「手放せなくなりそうなアイテム」から「積極的に持ち歩きたいアイテム」になりそう。(価格ももちろん上がるだろうが……)来たる後継モデルにも期待したい!

同社が外部のカフェを説明会場にするのは極めて珍しい。文房具カフェは、電子ノートの説明会場としてはぴったりだった

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