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T教授の「戦略的衝動買い」 第269回

期待薄がまさかの大正解! 「YOGA TABLET 8」を衝動買い

2013年11月13日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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用途によって変えられる3つのスタイル

筆者がごく最近、自腹で買ったファブレットとタブレット。左から「Xperia Z Ultra LTE」「Nexus 7」「YOGA TABLET 8」「Apple iPad Air(32GB、Wi-Fi)」。ほぼ1インチ刻みで4台を並列して使っている。YOGA TABLET 8の価格は最も安く、iPad Airの半額以下だ

筆者がごく最近、自腹で買ったファブレットとタブレット。左から「Xperia Z Ultra LTE」「Nexus 7」「YOGA TABLET 8」「Apple iPad Air(32GB、Wi-Fi)」。ほぼ1インチ刻みで4台を並列して使っている。YOGA TABLET 8の価格は最も安く、iPad Airの半額以下だ

 ハードウェアそのもののスペックには驚くべきものはほとんどないが、YOGA TABLET 8の素晴らしさは、極めて標準的で不満のないスペックながらも、タブレットを使うさまざまなシーンを前提に考えたインダストリアル・デザイン特性により、その使い勝手が大幅に改善されていることだ。

 筆者が現在使っているスマホはソニーモバイルの「Xperia Z Ultra LTE」。重量は大台を超えた212g。画面サイズが6.44インチもあるので、“ファブレット”という表現が正しいだろう。

 そして、同じく発売日に購入した「Nexus 7 LTE」(7インチ液晶で実測298g)。アップルマニアが言うメチャクチャ軽いという評判を鵜呑みにして速攻で買った「iPad Air」(9.7インチ液晶で実測477g)。

 今回、衝動買いしたYOGA TABLET 8は8インチ液晶を採用し、microSDカード込みで実測399g(スペックでは本体のみで401g)。iPad Airは、歴代のアップルユーザーが従来のiPadに比較してもの凄く軽いと感じたということであり、絶対重量の477gは、めちゃくちゃ軽いと期待して持つと大きく期待を裏切られる重量だ。

円筒型バッテリーシリンダーの膨らみが圧倒的なホールド性を確保する

円筒型バッテリーシリンダーの膨らみが圧倒的なホールド性を確保する

バッテリーシリンダーは底面に向かって斜めにカットが入ったリチャード・サッパー風の往年のThinkPadデザインだ

バッテリーシリンダーは底面に向かって斜めにカットが入ったリチャード・サッパー風の往年のThinkPadデザインだ

液晶フレームの底面は強靭なポリカーボネートを採用。細かなシボをつけることで見た目の高級感と手に持った時のスリップレスを実現している

液晶フレームの底面は強靭なポリカーボネートを採用。細かなシボをつけることで見た目の高級感と手に持った時のスリップレスを実現している

 人間が手に持った時の感覚は意外といい加減なモノで、実際には形状や色、そして重量バランスが大きくその感覚に影響を与えるものだ。YOGA TABLET 8は、円筒形のバッテリーシリンダーを採用することで、“のっぺりした板状”のタブレットが多い中、一風変わったユニークな外観と、タブレットユーザーが今まであまり感じることのなかった重量バランスの大事さを教えてくれる。

スタンドを起こした部分にmicroUSBカードのスロットがある。右隣りは将来登場するかもしれないWANモデルのSIMスロットか。筆者は16GBのmicroSDHCカードを使用

スタンドを起こした部分にmicroUSBカードのスロットがある。右隣りは将来登場するかもしれないWANモデルのSIMスロットか。筆者は16GBのmicroSDHCカードを使用

バッテリーシリンダーの一方の端には電源スイッチがある。上のレンズは500万画素カメラ(160万画素カメラは液晶の上部フレームにある)、右側はmicroUSB充電ポート

バッテリーシリンダーの一方の端には電源スイッチがある。上のレンズは500万画素カメラ(160万画素カメラは液晶の上部フレームにある)、右側はmicroUSB充電ポート

バッテリーシリンダーの反対側の端にはイヤフォン端子と液晶フレームの側面には音量のボリューム調整スイッチがある。YOGAの向きによってボリュームスイッチの向きが変化しても、常にユーザーから見て「上側」「右側」が音量大で反対が「小」になる優れたUIを採用している

バッテリーシリンダーの反対側の端にはイヤフォン端子と液晶フレームの側面には音量のボリューム調整スイッチがある。YOGA TABLET 8の向きによってボリュームスイッチの向きが変化しても、常にユーザーから見て「上側」「右側」が音量大で反対が「小」になる優れたUIを採用している

 外観的にも構造的にもYOGA TABLET 8に一番よく似ているのはAppleのWireless Keyboardだろう(^_^;) 。しかし、机の上にただ置いて使うキーボードでは、その個性的な形状の効果をまったく発揮できないが、人間が手に持って使うタブレットではその個性的な形状がユーザーインターフェースの改善に著しい効果をもたらしていることが分かる。

 YOGA TABLET 8は筆者の自宅のキッチンスケールで測定したところ、スペックより軽い399gだったが、実際に手に持ってみると、筆者の持っているタブレットの中では最も軽いNexus 7(298g)と100gも重量差があるとはとても思えない。

電源スイッチ(サスペンドからの復帰スイッチ)は大きく押しやすく、電子ブックリーダーとして使っていてもすべて片手での操作が可能だ

電源スイッチ(サスペンドからの復帰スイッチ)は大きく押しやすく、電子ブックリーダーとして使っていてもすべて片手での操作が可能だ

電子ブックリーダーの時もウェブサーフィンの時も、液晶画面上にタブレットを支える指が出てこず、コンテンツを邪魔しないのが最高だ

電子ブックリーダーの時もウェブサーフィンの時も、液晶画面上にタブレットを支える指が出てこず、コンテンツを邪魔しないのが最高だ

背面のスタンドには、爪で引き上げるようなスリットがあるが、不注意に力を入れたりすると爪の先が割れたりする可能性もあり、あまりおすすめできない

背面のスタンドには、爪で引き上げるようなスリットがあるが、不注意に力を入れたりすると爪の先が割れたりする可能性もあり、あまりおすすめできない

最初のスタンドを起こすところまではバッテリーシリンダー本体を指先で持って、スタンドが少し持ち上がるまで回転させるのがいいだろう

最初のスタンドを起こすところまではバッテリーシリンダー本体を指先で持って、スタンドが少し持ち上がるまで回転させるのがいいだろう

 タブレットの構成部品の中でも重いバッテリー部分を手のひらで受けて、親指と残りの4本の指とでYOGAを挟むように安定して持つことで実質以上に軽く感じるのだ。

 そしてバッテリーシリンダー部分をグリップするだけで十分タブレット全体を楽に確実に支えることが可能なので、親指が液晶画面上に伸びてコンテンツの邪魔をすることがない。

 タブレットを手持ちで、電子ブックリーダーやウェブ閲覧に使う場合はその効果が遺憾なく発揮される。これがタブレットの基本である「ホールドモード」だ。 

チルトモードを側面から見たところ

チルトモードを側面から見たところ

チルトモードはキーボード入力に適した角度にYOGA TABLET 8を固定してくれる

チルトモードはキーボード入力に適した角度にYOGA TABLET 8を固定してくれる

チルトモードは机の上にYOGA TABLET 8を置いてのウェブアクセスにも最適だ

チルトモードは机の上にYOGA TABLET 8を置いてのウェブアクセスにも最適だ

 そしてバッテリーシリンダーの一部としてデザインされているリトラクタブルなスタンドを引き出すと、デスク上にYOGA TABLET 8を置いてキーボード入力したり、タッチ操作でウェブアクセスをする場合に最適な設置モードである「チルトモード」にトランスフォームさせることができる。

チルトモードのまま液晶を完全に立てると「スタンドモード」になる

チルトモードのまま液晶を完全に立てると「スタンドモード」になる

スタンドモードを背面から見るとこういう感じになる

スタンドモードを背面から見るとこういう感じになる

ミュージックムービーを見たりするには最適の設定だ

ミュージックムービーを見たりするには最適の設定だ

バッテリーシリンダー部分の両方の外側にあたる本体部分にスピーカーが設置されている。ドルビーオーディオ対応なのでさまざまな音質設定が可能だ

バッテリーシリンダー部分の両方の外側にあたる本体部分にスピーカーが設置されている。ドルビーオーディオ対応なのでさまざまな音質設定が可能だ

バッテリーシリンダーにあるステレオイヤフォン端子はカット面が少し斜めになっているので、イヤフォンプラグの形状によっては完全にイヤフォンプラグを100%挿入できないモノもあるかもしれない

バッテリーシリンダーにあるステレオイヤフォン端子はカット面が少し斜めになっているので、イヤフォンプラグの形状によっては完全にイヤフォンプラグを100%挿入できないモノもあるかもしれない

筆者の「AKG K3003」は最後までしっかり挿入すれば大丈夫だった

筆者の「AKG K3003」は最後までしっかり挿入すれば大丈夫だった

スタンドモードは一時的なフォトフレームとしてYOGA TABLET 8を使うにもバッチリだ

スタンドモードは一時的なフォトフレームとしてYOGA TABLET 8を使うにもバッチリだ

 さらに、チルトモードの状態の液晶画面を手前から約90度引き起こし、YOGA TABLET 8を完全に直立させて180度手前に回転させると、ムービー再生などに最適な「スタンドモード」に早変わりする。動画の再生鑑賞やフォトフレームアプリにはピッタリだ。

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