シャープが現在開発中の「ITテレビモニター」
シャープが開発表明を行なっている「ITテレビモニター」について、説明会を開催した。主に病院やホテル、フィットネスクラブなどへの導入を目的としたタッチパネル搭載の16V型テレビで、2月以降の発売を目指して開発中だ。
基本となるテレビ機能。タッチパネル搭載で数字キーなどを右サイドに表示できる（もちろんテレビのフル画面表示も可能）
VODや電子書籍が利用できる
背面のユニットを交換することで機能の入れ替えが可能。試作機は有線LANと無線LANモジュールを内蔵し、病院向けに特化した形の機能を搭載
テレビ機能はもちろんだが、VODの視聴や電子書籍の購読といったIT機能を搭載。最大の特徴はこのIT機能がユニット化していることで、OSレベルで入れ替えが可能となっている。
診療記録の閲覧や食事の選択が可能
このため、例えば病院に特化した機能――具体的には診療記録の閲覧や食事の選択、薬を飲む時間や検査時間の通知といった機能を盛り込むことができる。なお、このユニットは同社が受注を受けて開発するとのことだ。
また、本機はNFCにも対応可能で、非接触型のICカード（診察券や会員証など）をかざすことで本人確認や電子マネーによる決済なども可能となっている。
本体ボタン類は、電源ボタンと主電源オン／オフスイッチぐらいしかない。ただし、HDMI入力とヘッドフォン出力は装備する
赤外線リモコンは大きめのボタンでわかりやすい
不特定多数のさまざまな人が触ることを考慮。パネル前面には強化ガラスを採用し、本体には抗菌処理が施されている。また、本体のボタン類を極力減らし、タッチ操作のほか赤外線リモコンによる操作も可能となっている。
記事掲載当初、一部不適切な文章がありましたので削除しました。お詫びして、訂正いたします（2013年10月24日）
本体上面のカメラはスライド式のカバーを搭載。カメラが苦手な人への配慮だ
このほか、本体上部にはカメラを内蔵し、ビデオチャットなども可能。なお、カメラが自分に向いていることをあまり好まない人のために、スライド式カバーを搭載する。
ITテレビ開発の意義について話すデジタル情報家電事業本部の中村宏之氏
この製品の開発について、同社のデジタル情報家電事業本部 新規商品開発センター 副所長 兼 第一開発部 部長の中村宏之氏は、次世代データ放送である「ハイブリッドキャスト」の開始を例に挙げ、放送と通信の融合が本格的に進み出そうとしていると指摘。
その上で、昨年10月に発足したデジタル情報家電事業本部（AVシステム事業本部にモバイルソリューション事業部を編入）において、同社液晶テレビ「AQUOS」などのAV製品と、モバイルPCやPDAなどのIT製品を製作したノウハウを形にしたものだと語った。
