Oracle Open World San Francisco 2013
2013年6月、マイクロソフトとオラクルが、クラウド分野における提携を発表してから、約4ヵ月が経過。この提携に伴う動きが少しずつ表面化してきた。
両社の発表にあるように、2社の提携は大きく4つの領域に渡っている。
ひとつ目は、マイクロソフトのWindows AzureおよびWindows Server Hyper-Vにおいて、オラクル製品を稼働させること、ふたつ目には、Windows Server上でオラクルのソフトウェア製品を稼働させている企業は、既存ライセンスを、ライセンスモビリティとしてWindows Azureにおいてもそのまま活用できること、3つ目には、オラクルは、Oracle LinuxをWindows Azureに対して提供すること、そして、4つ目にマイクロソフトがWindows Azure上で、Javaのフルライセンス、フルサポートを提供することである。
2013年9月に、オラクルがサンフランシスコで開催した「Oracle Open World San Francisco 2013」においては、マイクロソフトのクラウド&エンタープライズ担当コーポレートバイスプレジデントのBrad Anderson氏が基調講演に登壇するという「歴史的」ともいえる講演が行なわれた。6月発表の提携に基づいて、Oracle Database、Oracle WebLogic Server、Javaといったオラクルの技術を、Windows Azureギャラリーから提供することを発表している。
両社による会見で提携の進捗状況を報告
さらに、Oracle Open World San Francisco 2013の会期中には、両社による会見も設定され、そこで、提携の進捗状況にも触れてみせた。
会見には、マイクロソフト Windows Azure担当ゼネラルマネージャのSteven Martin氏と、オラクル ビジネス開発部門バイスプレジデントのJavier Cabrerizo氏が登壇。Martin氏は、「2012年からこの提携に向けた話し合いを開始していた」と明かしながら、「オラクルの技術をマイクロソフトのAzure上で動作させることは自然な流れ。オラクルの製品をHyper-Vで走らせることも、顧客が望んでいたことであった」とコメント。Cabrerizo氏も、「オラクルとマイクロソフトには長年のパートナーシップがあり、これをベースにした提携である。JavaやOracle Linux、Oracle DatabaseをWindows AzureやHyper-Vのプラットフォームで走らせることで、顧客の選択肢を増やせる」と語った。
この連載の記事
-
第215回
PC
「クリエイティブ」に向かうWindows 10とSurfaceファミリー -
第214回
PC
日本企業の変革を象徴、世界最大規模の「Office 365」大型導入 -
第213回
PC
資生堂、オンライン会議中の顔を美しく見せる「Tele Beauty」を開発 -
第212回
PC
女子高生AI“りんな”は母親思いのカープ女子!? 自分の子供より返事が多いというユーザーも -
第211回
PC
Office 365が3ヵ月無料試用OK、セットアップも支援 - 働き方改革週間締め切りは9月30日 -
第210回
PC
Windows 10企業導入の障害は、WaaS(Windows as a Service)と180日ルール -
第209回
PC
アクア、DMG森精機 - IoTの協業発表が相次ぐ日本マイクロソフト -
第208回
PC
MS SQL Server 2016は、オラクルの牙城をいかに崩すか、PostgreSQLにどう対抗していくのか -
第207回
PC
起死回生の製品になるか? 「Microsoft Dynamics 365」 -
第206回
PC
2096名で挑む大規模ライフハック! - 日本マイクロソフトが掲げる”本来”のテレワーク -
第205回
PC
日本MSが開催イベント名称・内容を再編 - グローバルイベントとの名称統合を実現してほしい - この連載の一覧へ