外出先からNASにアクセスして
クラウドストレージ風に使ってみよう!
自宅のLAN内に設置したNASには個人的なデータがしこたま保存されている。そんなデータの宝庫に外出先からアクセスできるとすれば、NASはプライベートなクラウドストレージサービスとして使うことができるというもの。
容量の少ないSSDしか内蔵していないUltrabookなどは、いつでもどこでも家庭のNASが利用できるとしたら、その利用価値は大きくアップするだろう。スマホやタブレットも同様だ。
ただ、LANの外部からルーターを越えてNASにアクセスするのってそんなにカンタンじゃないでしょう……? と、今までそういったことにチャレンジした人はもちろん、そうではない人でもなんとなく思いがち。
しかし、それは大きな誤解だ。現行のNAS製品では、その点が改善されており、かなり容易に外部からのアクセスが可能となっている。
PCからだけでなく、スマホやタブレットなどに専用アプリをインストールすれば、それこそサクサクとNASにアクセスし、ファイルを取得したりスマホで撮影した画像をアップしたりといった使い方ができるようになる。
ここではバッファローのNAS製品が対応している「Webアクセス」機能を、設定手順を解説しながら紹介していこう。ここで利用するNASはバッファロー「LS410DX」。スマホとの融和性をうたったモデルだ。
まず、LAN内にLS410DXを接続して起動したら、その設定画面を開いて「Webアクセス」機能を有効にする。そして「BiffaloNAS.comネーム」を設定し、控えておく。これで下準備は終了だ。あとはNASの共有フォルダーにどんどんデータをため込んでいけばいい。
次に、アクセスする端末側の準備だ。外部からアクセスできるのは、Windows PC、iPhone/iPad、Android端末。それぞれに専用アプリ「WebAccess」をインストールする。各アプリを起動したらNASにアクセスして「BiffaloNAS.comネーム」など必要事項を入力すればあとは外部からいつでもデータの取得、そして保存することができる。以下にその手順を解説する。
PC(Windows 7)での設定
スマホ(Android)での設定
iPhone/iPadの場合もほぼ初期設定や操作はAndroidと同一なので(専用アプリは「WebAccess i」となる)上の画面を参考にしてほしい。
そして、スマホやタブレットでこのWebAccessを利用する場合、撮影した写真や動画を自動的にアップロードする設定にもできるので、端末に万が一の事態があった場合でも、大事なデータのバックアップとして活用できるという面もある。
また、「BiffaloNAS.comネーム」を自分以外のユーザーに教えることで、ファイルの容易な共有も可能となるから、家族で画像データを共有したり、仕事相手とデータを共有したりといった使い方もできるだろう。
なお今回、PCはWiMAX環境で、スマホはLTE(Xi)環境で接続してNASへのアクセスを試してみたが、いずれも快適な結果だったことを付記したい。
NASを設置したのは、auひかりマンションタイプ(VDSL方式、最大100Mbps)でネット接続されているLAN環境。ルーターについては前述の高速モデルベンチのとおりだ。
ルータやVDSL装置などの設定変更はまったく行なっていない。これだけ気軽に「プライベートクラウドストレージ」を実現できるとすれば、NASの導入をためらうことはないだろう。
今回はバッファローの機能を詳しく紹介したが、アイ・オー・データ機器のNASにも「リモートリンク2」という機能がある。こちらはダイナミックDNSサービスで、特別なアプリを導入しなくてもウェブブラウザーだけで外出先からNASへのアクセスが可能。
こちらもコンシューマー向けのNASならほとんで利用でき、オフィスのファイルのダウンロードから動画のストリーミング再生までできる。
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