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徹底特集 「iPhone 5s」&「iOS 7」を全力チェック! 第28回

徹底チェック! 「iPhone 5s」をすべて解説【ハードウェア編】

2013年09月27日 11時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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ちょっとハデ目な「Retinaディスプレイ」のパネル

 「Retinaディスプレイ」のタッチパネル面は強化ガラス性。具体的なメーカー名は公表されていないが、ゴリラガラスと思われる。同メーカー製の保護ガラスも登場しているが、硬度は十分であり、保護フィルムなどを貼らずにそのまま利用しても問題ないだろう。筆者は、iPhone 5のRetinaディスプレイに保護フィルムを貼らずに1年間運用してきたが、特に目立ったキズは生じていない。ただ、細かなキズはいくつかできてしまったので(意識しないと気付かないレベルのもの)、キズはないほうがいいという場合は、保護フィルムを貼ったほうが無難だろう。

Retinaディスプレイ表面をドライバーでこすったり、ツンツンしてみたところ、ダメージは確認されず(ダメージを与えないことが一番だ)

※写真の行為は検証用に行なったもので、Retinaディスプレイが傷つかないことを保証するものではない点に注意。Retinaディスプレイを傷つけてしまう危険性があるため、絶対に真似をしないように。

 Retinaディスプレイの解像度は1136×640ドット。IPS液晶を採用しており、ピクセル密度は326ppi。このppiの数値が高いおかげで、解像度が低いとはそれほど感じない。Androidスマホの液晶ディスプレーはフルHD解像度(1920×1080ドット)が標準になりつつあるが、実機レベルではあまりハーフHDとフルHDの違いは感じないという人は多そうだ。また1136×640ドットという解像度は、後述するスペックから逆算している可能性がある。

液晶保護フィルム選びは慎重に

 ディスプレーの発色はやや赤が強く、派手めに調整されている。またコントラストは高め。写真などのコンテンツをダイナミックに見せるためだろう。そのため、iPhone 5s上で美しく思えた写真をPC側で見ると、おとなしく感じることが多いかもしれない。また、iOS 7のアイコンも、Retinaディスプレイのパネルの特徴により、発色がよく妙に自己主張がある。注意点としては、透過度80%前半台の保護フィルムを使用した場合は、iPhone 5以前の端末と同じように、アイコンを“薄く”感じやすいため、視認性を考えるとフィルム選びは慎重に行なったほうがいい。

CMYKデータとの比較は良好

 アップルが「紙のよう」と表現することがあるため、CMYKデータとの比較をしてみた。恒例の痛化は、この確認をいつでもどこでもできるためでもある。

CMYKデータとの比較。左の写真はパネル側の光量は「明るさの自動調節」をオンにして、iPhone 5sまかせにしたもの。右の写真は、目分量での輝度を調整し、室内の光量と合わせたもの。測光はプリント側とパネル側の中間あたり

 MYKの発色は良好で、Cだけやや弱いのだが、sRGBレベルでは文句のない発色だ。グレーの階調は、プリントデータよりも濃い結果になっているが、これは赤色系の色が派手なぶん濃く見えがちと判断できる。iPhone 5s単体で楽しむ分には気持ちよく感じるのでOKだろう。

屋外での視認性/画面の輝度をチェック

 最高輝度は、晴天下でなんとか見える程度、最低輝度はかなり暗く設定できるが、真っ暗な部屋では多少まぶしく感じる設計になっている。IPS液晶の魅力である視野角の広さがあるため、周囲が明るく画面が見えにくいときは、本体の角度を調整して……といった操作になるだろう。

晴天下でのチェック。最大輝度にすると画面内の情報は視認可能だが、ある程度影を作らないと厳しい

 なお、筆者のiPhone 5sはタッチパネルが敏感すぎるところがある。いくつか同様の反応をインターネットで確認しているが、そうでもないと編集部のiPhone 5sユーザーがいっているため、個体差と思われる。クリティカルに敏感すぎてキー入力がきついほどではないのだが、購入時の端末チェックで確認しておくことを推奨する(慣れてしまえば気にならないレベルだが、念のため)


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