11月22日に米国など13ヵ国で発売される「Xbox One」が、このほど日本で初めて公開された。
Xbox Oneは、約2年前から本格的な開発に着手し、今年5月に、正式に発表されたマイクロソフトの次世代ゲーム機だ。
6月に米ロサンゼルスで開催されたE3では、Xbox One対応ゲームソフトの一部が公開され、さらに8月に独ケルンで開催されたGamescomでは、Xbox One専用に開発されたグラフィックスドライバーによってチューンアップされたハードウェアを披露。今日(9月19日)から開幕される東京ゲームショウでは、最終版に近い形での製品を見ることができるといえよう。2013年11月22日の発売日にあわせて、いよいよ最終段階ともいえる完成度を備えたXbox Oneが公開される。
実際、米マイクロソフトのMicrosoft Game Studios担当コーポレートバイスプレジデントであるフィル・スペンサー氏は、「ハードウェアプラットフォームの進捗には満足している。すでに量産に入っている」と語る。
既存のXbox 360は、据え置き型ゲーム機として、ゲームを軸に開発されたハードウェアであったが、Xbox Oneは「オールインワンエンターテメイントシステム」として開発された点が大きく異なる。
「Xbox 360の開発が始まったのは約10年前。その時には、ゲームを中心として進化を考えたものだった。しかし、Xbox Oneでは、PCやタブレット、スマートフォンなど様々なデバイスを利用する世界を捉え、ネットで検索し、Skypeで話しながら、ゲームをし、コミュニケーションを行なうという世界を考えた。ヘッドセットを着けてゲームをしたり、テレビ番組を見ながらゲームで盛り上がるといった使い方ができる。目の前のコンソールのパワーだけでなく、その後ろにつながる30万台のサーバーを活用した強力なエンターテメイントを提供できる」と、スペンサー氏は胸を張る。
実際、Xbox Oneには、そうした世界を実現する数々の機能が搭載されている。
Xbox Oneは、大きな意味では、テレビのリモコンとしての役割を引き継ぎながら、テレビの“マルチタスク”や、音声やジェスチャーでのコントロールを実現。「Xbox、オン」としゃべれば電源が入り、「Xbox、watch TV」と言えば、テレビ放送のフィードを表示し、そこから見たい番組を視聴できる。チャンネルの切り替えも音声操作で行なえる次世代のインターフェースを、テレビに接続するだけで実現できる。
そのために、Xbox Oneには標準で新世代のKinectセンサーが搭載されており、「新たなKinectセンサーでは、日本の狭いリビング空間でも利用できるような工夫が凝らされている」という。
Kinectセンサーで利用できるテレビのフィードはXbox One独自のもので、セットトップボックスやレコーダーとHDMIで接続され、テレビに表示させることになる。
また、AMDの8コアのx86プロセッサを採用したことで、ゲームとエンターテイメントアプリを瞬時に切り替えられ、映画や音楽を含め様々な用途に対応するために8GBメモリー、500GBのHDDを搭載。さらに、BDプレイヤーを本体に内蔵し、高解像度の映像をXbox Oneを通じて楽しめる。
そして、ひとつの画面でサッカーの試合のテレビ放送を見ながら、友達とSkypeでチャットしたり、Xbox Liveを通じてゲームのハイライトシーンをみんなと共有したりといった使い方も可能だ。
これまでのゲーム機とはまったく異なるコンセプトで開発されていることが分かるだろう。
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