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秋の夜長にいい音楽を! 至高のPCスピーカーを選ぶ ― 第3回

USB DACでさらなる高音質化&激安サラウンド構築

2013年09月04日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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iPadでハイレゾ音源再生もできる
オラソニック「NANO-D1」

品のいいホワイトのボディーが印象的。フロントパネルや天面、側面の継ぎ目がないダイキャスト製の筐体も美しい
品のいいホワイトのボディーが印象的。フロントパネルや天面、側面の継ぎ目がないダイキャスト製の筐体も美しい

 「NANO-D1」(実売価格6万5000円前後)は、オラソニックの「NANOCOMPO」シリーズとしてラインナップされているUSB DAC内蔵ヘッドフォンアンプ。

 アルミダイキャスト製で継ぎ目のないボディーとし、コンパクトで身近なモデルながらも高級オーディオ機器に通じるしっかりとした作りが魅力のモデルだ。

 ヘッドフォンアンプなので基本はヘッドフォンで使うのがメインだが、背面にRCAのアナログ音声出力を備えているのでスピーカーの接続も可能。普段はヘッドフォン使いだが、たまにスピーカー出力もしたい、という人におススメだ。

 このモデルは、DSDには非対応だが、最大192kHzのリニアPCMの再生は可能。ユニークな点としては、ドライバーなしで使える96kHzまでのモードも備えていること(USB96)。つまりUSB接続するだけで自動的にオーディオデバイスとして認識されるので、難しいことを考えずに手軽に使えるのだ。

 192kHz音源を聴く場合は、専用のドライバーをインストールし、入力セレクターでUSB192に切り替える。ちょっとマニアックな話になるが、PCでは専用ドライバーで192kHzまでの再生を行ない、iPad接続時は96kHzまでの再生が可能という使い分けを1台で行なえる。

 iPadだけでなく、今後はスマホなどでもハイレゾ再生が可能なものが増えてくると思われるので、こうした機能は案外役立つと思う。

前面には電源ボタン、入力信号のインジケーター、ボリュームツマミ、ヘッドホン出力がある。入力セレクターでは、USB(96/192)/光デジタル/同軸デジタルを切り替えられる 背面パネルは、鮮やかな赤で塗装されているのがおしゃれ。入力はUSB/デジタル入力(光/同軸)の3つ。このほかに、アナログ出力と電源端子がある
前面には電源ボタン、入力信号のインジケーター、ボリュームツマミ、ヘッドホン出力がある。入力セレクターでは、USB(96/192)/光デジタル/同軸デジタルを切り替えられる背面パネルは、鮮やかな赤で塗装されているのがおしゃれ。入力はUSB/デジタル入力(光/同軸)の3つ。このほかに、アナログ出力と電源端子がある

 その音は、解像感が高く、爽快感のあるもの。クラシックも音場の見晴らしがよく、個々の音の音色までつぶさに描き出すが、繊細なだけでなく、力感やエネルギー感もきちんと感じられる。

 低音の伸びはなかなかのもので、低音楽器のかなり低い音域まできちんと再現できる。このため、きらびやかな雰囲気の楽曲を華やかに再現しつつ、軽薄になりすぎずに落ち着きのある上品さも合わせ持っている。

 女性ボーカルでは、色づけの少ないストレートな音で声を表情豊かに再現した。音色的な個性よりも、ニュアンスの豊かさや音の彫りの深さなどで立体的に描き出すタイプだ。中低域がしっかりとしているので、爽快感のある晴れ晴れとした音場に、個々の音が実体感を持って浮かび上がる。そんな立体的な音場が魅力だ。

愛用している普通のスピーカーを使いたい!
そんな人には「NANO-UA1」がおススメ

NANO-D1と共通デザイン。つぎめのない筐体の作りやボタン周りのデザインなども同様で、一見するとそっくり
NANO-D1と共通デザイン。つぎめのない筐体の作りやボタン周りのデザインなども同様で、一見するとそっくり

 USB DACの最後は、同じオラソニックの「NANO-UA1」(実売価格6万5000円)だ。こちらはサンプリング周波数96kHzまでのドライバーが不要なタイプ。最大の特徴は、26W+26Wのアンプを内蔵していること。つまり、アンプを内蔵しない普通のスピーカーを接続して使えるモデルというわけだ。

 入力信号もUSB端子をはじめ、デジタル音声(光/同軸)、アナログ音声(ステレオミニ)を備えており、PCに限らず、薄型テレビや携帯プレーヤー、スマホなどと組み合わせて使うこともできる。

 アルミダイキャスト製の継ぎ目のない作りなどは共通で、質感の高い作りだ。同サイズ/同デザインのCDトランスポート「NANO-CD1」(実売価格5万6000円前後)もあるので、2つを組み合わせれば最小サイズで品位の高いステレオシステムになる。

前面は付属リモコン操作用の受光部があるのが大きな違い。入力切り替えのインジケーターや、ミュート、SCDS動作を示すインジケーターなども違っている 赤いパネルのデザインは同じだが、スピーカー端子を備え、入力端子も4系統備える。音声出力端子は装備しない
前面は付属リモコン操作用の受光部があるのが大きな違い。入力切り替えのインジケーターや、ミュート、SCDS動作を示すインジケーターなども違っている赤いパネルのデザインは同じだが、スピーカー端子を備え、入力端子も4系統備える。音声出力端子は装備しない

 解像感が高く、音場の見通しのいい再現は共通する特徴だ。特筆すべき違いはドライブ能力の高さ。こんなにコンパクトなアンプではあるが、フロアー型のそれなりに大きめのスピーカーでも十分な音量で再現できる。

 低音はもともとタイトだが、わりと低い音域までしっかりと鳴らせるし、制動不足で低音が不明瞭になることもない。

 その秘密は、大容量のコンデンサーに電力を貯め込み、大出力が必要なときに貯めた電力を使う「SCDS」という仕組み。USBバスパワーで動作する同社の卵形スピーカー「TW-S7」でも採用される技術だ。

 もちろん、大音量再生には限界があるが、PCと組み合わせての近接視聴スタイルならばそもそも音量はそれほど大きくしなくてもいいはずなので、実用上不足を感じることはまったくないだろう。

 むしろ、小音量でも音が痩せず、鮮明で生き生きとした音を再現するので、音量は控えめで楽しむ方が本機のよさを引き出せるだろう。

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