ソニーから、ヘッドマウントディスプレーの新モデル「HMZ-T3」と「HMZ-T3W」が発表された。11月中旬発売予定で、予想実売価格はT3が8万円前後、T3Wが10万円前後となる。
従来機は映像入力などを搭載する「プロセッサーユニット」と頭部に装着する「ヘッドマウントユニット」が直接有線接続されていたが、新機種はヘッドマウントユニットにポータブルタイプのバッテリーを接続することで、ヘッドマウントユニット単体での動作が可能。
バッテリー部にはHDMI/MHL端子を装備するため、スマホやタブレット、ポータブルBDプレーヤーなどと接続すれば、出先や屋外などでも映像を楽しめる。
ただし、プロセッサーユニットがなくなったわけではない。プロセッサーユニットにはHDMI入力を3系統備えるほか、高性能なヘッドフォン端子を装備する。
ヘッドマウントユニット自体にヘッドフォン端子があるので必須ではないが、プロセッサーユニットのヘッドフォン端子は内蔵の32bit DACにより高音質な音楽を楽しめる。
さらに、プロセッサーユニットと接続すると、ヘッドマウントユニットで7.1chのバーチャルサラウンドの利用が可能。「Dolby TrueHD」や「DTS-HD」といったHDオーディオを変換せずにそのまま再生可能だ。逆に言えば、プロセッサーユニットがない状態では高音質な音楽再生およびバーチャルサラウンド機能は利用できない、ということだ。
T3はプロセッサーユニットとバッテリー部を有線で接続する必要があるが、T3Wはワイヤレス接続(5~7m)が可能。この無線方式には「Wireless HD」が採用されており、同方式を採用するアダプターなどと接続することもできる。
画質についてもブラッシュアップが図られている。新型の「エンハンスエンジン」を採用することで解像感を向上。特にゲームに関しては、16.6msの低遅延表示を実現するほか、暗部の視認性を改善。スクリーンサイズの調整(アンダースキャン)も行なえる。
また広視野角レンズを搭載することでスイートスポットが拡大し、本体が多少ズレても映像が見づらくなることがない。さらに左右の端を湾曲させて映画館にいるような雰囲気を演出する「スクリーン」モードも搭載する。