スマホとの相性がピッタリな
「Firefox」と「Google Chrome」
WindowsまたはMac OSに標準搭載されないブラウザーでもっともメジャーなのが「Firefox」と「Google Chrome」だ。FirefoxはMozilla Foundationが開発する「Gekko」エンジンを搭載するブラウザーで、最初のバージョンが登場したのは2002年とじつに10年以上前である。
対するGoogle Chromeは、Googleが2008年より提供を開始。Firefoxに比べれば比較的新しいが、アップデート頻度が多く、後発ながらFirefoxを上回るほどの勢いがある。
両ブラウザーともWindows版やMac版のほかに、スマホ向けのアプリをリリースするなど対応機器の範囲が広い。それでは、この2つのブラウザーの特徴を見てみよう。
多数のアドオンで自分好みにカスタマイズできる
「Firefox 23」
最新バージョンの「23.0」が登場したばかりのFirefox。HTTPとHTTPSの混合コンテンツのブロック機能が実装されたほか、「DXVA2」(動画再生支援機能)によるH.264の高速デコードに対応。このほか、18もの機能追加/変更やセキュリティーに関する修正が適用されている。
Firefoxの最大の特徴は豊富なアドオンを用いて自由にカスタマイズできる点にある。
今やデスクトップ向けのブラウザーには、ユーザーがプログラミングしたミニアプリを追加できる機能が当たり前に付いているが、その先駆となったのがFirefoxだ。
2007年に発表されたバージョン2の頃から「アドオン」という独自の追加モジュール機能を備え、以後多くのユーザーの手によって多数のアドオンが開発されてきた(Mozillaのアドオン配布サイト)。
そのため、ほかのブラウザーに比べて多くの機能が追加できるようになっている。また機能追加のほかにも「テーマ」を変えられるようになっていて、好みの見た目に変えることも可能だ。
肝心のウェブブラウザーの機能としては、異機種間のFirefoxで設定やブックマークを同期できる「Firefox Sync」がある。
これは、各デバイスにインストールしたFirefoxの設定画面に表示されるコードを入力し合うことで、インターネット経由で互いに通信しあって同期するというもの。
事前にFirefox Syncのアカウントを作成しておく必要があるが、あとはスマホなど文字入力が苦手な端末でも、表示されているコードをPCに入力するだけで同期できるという手軽さがある。
スマホ側の対応OSはAndroidのみでiOS版は用意されていない。ただし、iLegendSoftが提供しているiOS用の「Mercuryウェブブラウザー」を使うことで、Firefox SyncをiPhoneやiPadで利用できる。
新しいレンダリングエンジンを採用して身軽になった
「Google Chrome」
Google Chromeは「Chrominum」というオープンソースのアプリケーションが元となっており、これにGoogleアカウントを使った同期機能が付加されたものが「Chrome」となる。
特徴は動作の速さ。アプリの起動やレンダリングにかかる時間が短く、機敏に動く。これはバージョン28から新たに採用したレンダリングエンジン「Blink」による影響が大きい(最新のバージョンナンバーは28.0.1500.95)。
開発チームのブログによれば、Blinkは従来Google Chromeが採用していた「WebKit」に比べ、450万行のソースコードからなる7000以上のファイルを削減しているという。
シンプルなアーキテクチャのエンジンを採用することで、ブラウザーの中でも最速レベルの動作速度となっている。
Googleは、Android 4.0以降の機種と、iOS端末向けにChromeアプリを提供している。
両機種用とも機能はほぼ同じ。各端末にインストールしたGoogleアカウントを登録すれば、ブックマークやタブの同期が可能。スマホ版はタブの制限がなく、標準のブラウザーよりも多数のページを開いたままにしておける。
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