インターネットを利用する上で欠かせないアプリケーションが「ウェブブラウザー」。ASCII.jpを見るのにもウェブブラウザーは欠かせないし、こだわりを持って選んでいる読者もたくさんいることだろう。
最近、そんなウェブブラウザー関連のニュースをよく見かける。8月6日には「Firefox 23」がリリースされ、8月8日には「Opera 17」のデベロッパー向けプレビューと「Sleipnir 4」の最新バージョンが公開された。
近年はスマートフォンの爆発的な普及によって、PC用のブラウザーにもスマホ連携の機能を盛り込むことが、ひとつのトレンドとなっている。
たとえば、iOS端末標準の「Safari」や、Androidの「Chrome」などはPC版とブックマークやパスワードなどの同期が可能になっている。WindowsやMac OS Xの間でも、データの同期が可能など、多デバイス間での同期が当たり前になってきた。
そんな中、あらためてブラウザーを選択するなら、どれを選べばいいのだろうか。本特集では、各ブラウザーの機能を比べつつ、スマホとPCを併用する上での活用方法を探っていきたい。
第1回目となる今回は、主要ブラウザーの機能を確認してみる。また、各ブラウザーの表示速度やメモリー消費量などのパフォーマンスについても検証してみた。普段、自分が使っているものと比べてみてほしい。
タッチパネル操作に対応!
Windows標準の「Internet Explorer 10」
Windows標準のブラウザーとしておなじみの「Internet Explorer」(以下、IE)。最新のバージョンは「10」となっている。
Windows 8やWindows RTには標準でインストールされており、Windows 7、またはWindows Server 2008なら同社のウェブページから入手できる(それ以外のバージョンは非対応)。
最大の特徴は、タッチパネルに適したインターフェースとなっている点。Windows 8タブレットなどで利用する際、指によるスクロールだけでなく、ピンチイン/アウトといった2本の指を使った操作にも対応する唯一のブラウザーだ。
また、Windows 8スタイルUI専用のアプリが用意されており、デスクトップとは異なる顔を持っている。秋に登場予定のWindows 8.1では、お気に入りを整理するなどの機能が追加された新バージョンの「IE11」が搭載される予定だ。
一方、IEのスマホへの対応はというと、残念ながらかなり寂しい状況。現状、Windwos Phoneにしか提供されていない。
iOS端末との連携に強いアップルの「Safari」
Macユーザーにとっては、Mac OS Xに標準で付いている「Safari」がもっともメジャーなブラウザーだと言える。
OS標準ということもあって、MacBookシリーズのタッチパッドと相性がよく、2本指ジェスチャーでのスクロールが非常にスムーズ。iPhoneやiPadといったiOS端末の標準ブラウザーにもなっており、iCloudを経由してデスクトップ版とiOS版の連携ができる。
ブックマークやタブの同期も可能。Safari独自の“あとで読む”機能の「リーディングリスト」のデスクトップ~iOS間の連携は強力で、たとえばMacで読んでいるページの続きを、あとからiOSで読むといった使い方が可能になる。
なお、秋に登場予定のMac OS X 10.9には新バージョンの「Safari 7」が付属する。7では、パスワード同期やTwitterへの投稿といった機能以外にも、メモリー使用効率をアップしたりバックグラウンドプロセスの動作を見直すなどで、電源効率を大きく向上させている。
MacBook Airといったモバイルノートでの利用時に、バッテリ持続時間を伸ばす恩恵を受けられる。
なお、SafariにはWindows版もあるが、ダウンロードはサポートページからとなり、バージョンも昨年から更新されていない様子。iOS端末とWindowsを連携して使うのにもってこいだが、セキュリティー的に不安があるのであまりおすすめしない。
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