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Apple Geeks 第123回

「Z+Music」でバーチャルサラウンドなら、「iPad mini」で!

2013年08月02日 20時30分更新

文● 海上忍(@u_shinobu

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話題のバーチャルサラウンドは「Z+ Music」で体感できる!

 Appleがサラウンドに積極的でないとすれば、サードパーティーに期待せざるをえない。しかしハードウェア的な拡張を期待できないiOSデバイスのこと、Dolby Digitalやdts-HDのパススルーは期待できない。実現の可能性があるとすれば、ソフトウェアによる(バーチャルな)サラウンドだろう。

 DTS HEADPHONE:Xは、一般的なステレオヘッドフォンを使い、2ch音声をマルチチャンネルスピーカーがあるかのように聞かせるバーチャルなサラウンド技術。ヘッドフォンそのものに仕掛けはなく、頭部伝達関数による耳の錯覚を利用している。今年1月に発表され、筆者も他誌の取材で4月に試聴済みだ。

 効果はバツグンで、最初は視聴室に備え付けのサラウンドスピーカーから音が聞こえていると錯覚したほど。担当者に聞くと、プレイヤー側で(HEADPHONE:Xの)前処理を行ない対応するデコーダーを介してヘッドフォンへ音を送ると、HEADPHONE:Xの効果でサラウンドのように感じるのだという。

 そのため、再生にはコンテンツと再生機器それぞれがDTS Headphone:Xに対応する必要があり、iTunes Storeでの配信に即応用できるわけではないが、「汎用のヘッドフォンでサラウンド」が身近になれば、世の映像配信サービスも変わるかもしれない。

 そして先日公開されたのが「Z+ Music」。DTS HEADPHONE:Xの技術を利用し、ソフトウェアで最大11chの音場を実現するミュージックプレイヤーアプリだ。価格は無料、専用の曲はアプリから1曲170円で購入できる。

DTS HEADPHONE:Xの技術を利用したバーチャルサラウンド再生が可能なアプリ「Z+ Music」。「マン・オブ・スティール オリジナル・サウンドトラック 限定デラックス版」をサラウンドで楽しめる

Z+ Music App
価格無料 作者Remote Control Productions
バージョン1.1.1 ファイル容量50.1 MB
対応デバイスiPone 3GS以降、iPod touch(第3世代以降)、iPadシリーズ 対応OSiOS 6.0以降

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