話題のバーチャルサラウンドは「Z+ Music」で体感できる!
Appleがサラウンドに積極的でないとすれば、サードパーティーに期待せざるをえない。しかしハードウェア的な拡張を期待できないiOSデバイスのこと、Dolby Digitalやdts-HDのパススルーは期待できない。実現の可能性があるとすれば、ソフトウェアによる(バーチャルな)サラウンドだろう。
DTS HEADPHONE:Xは、一般的なステレオヘッドフォンを使い、2ch音声をマルチチャンネルスピーカーがあるかのように聞かせるバーチャルなサラウンド技術。ヘッドフォンそのものに仕掛けはなく、頭部伝達関数による耳の錯覚を利用している。今年1月に発表され、筆者も他誌の取材で4月に試聴済みだ。
効果はバツグンで、最初は視聴室に備え付けのサラウンドスピーカーから音が聞こえていると錯覚したほど。担当者に聞くと、プレイヤー側で(HEADPHONE:Xの)前処理を行ない対応するデコーダーを介してヘッドフォンへ音を送ると、HEADPHONE:Xの効果でサラウンドのように感じるのだという。
そのため、再生にはコンテンツと再生機器それぞれがDTS Headphone:Xに対応する必要があり、iTunes Storeでの配信に即応用できるわけではないが、「汎用のヘッドフォンでサラウンド」が身近になれば、世の映像配信サービスも変わるかもしれない。
そして先日公開されたのが「Z+ Music」。DTS HEADPHONE:Xの技術を利用し、ソフトウェアで最大11chの音場を実現するミュージックプレイヤーアプリだ。価格は無料、専用の曲はアプリから1曲170円で購入できる。
Z+ Music | |||
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価格 | 無料 | 作者 | Remote Control Productions |
バージョン | 1.1.1 | ファイル容量 | 50.1 MB |
対応デバイス | iPone 3GS以降、iPod touch(第3世代以降)、iPadシリーズ | 対応OS | iOS 6.0以降 |
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