荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第314回

3パターンの“猫なで”ポイントを抑えた猫写真

猫によって反応が分かれる3つ目の猫なでポイント

猫の腰をなでるおじさんの手。猫は「ふ～ん」という感じ（2012年12月 オリンパス XZ-2）

　3番目のなでポイントは、実は腰。猫好きが狙うポイントである。

　いきなり腰を狙うのはちょっと失礼だが（いやそうでもないか）、手つきを見てると、このおっさんはすごく猫好きなんだなとわかるのだ。

　ここをなでると猫の反応は3つ。1つはなんてことない猫。特に「ふ～ん」という感じ。2番目はよろこんで悶える猫。どうもツボらしい。3番目は「そこは敏感すぎるからやめてくれ」と怒る猫。

　たとえば、腰をぽんぽんと軽く叩いただけで反応して地面に爪を立てて「うに～～」という反応をしたのがコイツ。敏感タイプ。

腰を高く上げてたんだけど、そこを手で優しくぽんぽんとされてこんな表情に。右手に注目（2013年3月 オリンパス OM-D E-M5）

　ほどよく気持ちいいと、おとなーしくしてる。

　彼女は超猫好きで、いきなり腰をなでてました。いささか直球過ぎだけど、ここが好きな猫はそれだけで気持ちよさそうになるのだよな。

膝に猫を載せたと思ったら、腰をそっとなでなで。猫はといえば遠くを向いておりますが、このときちょうど目線の先を犬の散歩が通り過ぎようとしてたからですな（2013年3月 ニコン D600）

　かくして、猫写真って人が入ると物語性が出てきて面白くなる。

　でも、後ろ姿や手だけの出演ではちょっと寂しいので、最後は満面の笑み付の写真をどうぞ。猫にすりすりされてよろこんでいるの図でした。

猫にすりすりされて悦んでるの図。彼女は橘ネロリさん。シンガーソングライター。詳しくはhttp://tachibananeroliwp.wix.com/neroliを参照ください（2013年3月 ニコン D600）

　なお、不用意に近づいたりなでようとするといやがる猫も、爪を立てて手を払おうとする猫もいるので自分でなでるときはお気をつけを。こっちからなでに行かず、近づいてきたらなでてみる、というくらいがちょうどいい。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』（ソフトバンク新書）、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』（玄光社MOOK）。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/