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東芝デタッチャブルUltrabookレポート

dynabook V713はBamboo Stylus feelが使える

2013年07月26日 13時00分更新

文● 林 佑樹

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Bamboo Stylus feelが使える

 「dynabook V713」には、収納式のタッチペンが用意されている。細身のペンであり、ちょっとしたメモには問題ないがイラストレーションやレタッチといったワークには向かない。直販モデルや店頭モデルの「V713/28J PV71328JNMS」にはデジタイザーペンが付属しており、筆圧機能にも対応している。形状自体は普通のペンタイプなので、手に馴染む人は多いと思われる。ただ替え芯がなく、ペン先が滑りすぎな印象を受けたので、手持ちのBamboo Stylus feel carbonで試したみたところ、FreshPaintでの筆圧検知を確認した。

 dynabook V713は、Bamboo Stylus feelの対応リストにないため利用は自己責任となる。だが、下記の通り、CLIP STUDIO PAINTシリーズでの動作も確認しているため、公式ではないが対応しているというわけだ。またWacom feel IT technologiesに対応するデジタイザーペンの多くが動作すると思われるため、愛用のペンがWacom feel IT technologies用のものであれば、機種移行もスムーズだろう。

 なお、ペイントツールSAIでは筆圧を感知してくれなかった。WacomグローバルサイトからTABLET PC - Enhanced Tablet Driverをインストールし直しても、対応製品としては認識されずという結果だ。

FreshPaintでのチェック。アプリの影響だとは思われるが、ときどき筆圧が機能しなくなることがあった。なおdynabook V713付属の収納用スタイラスでも同様の現象を確認している

CLIP STUDIO PAINTシリーズの相性は良好

 タブレットでクリエイティブワークを行なう際、気になるのは解像度だ。ハーフHDではインターフェイスでごちゃごちゃしてしまうため、物理的なサイズが大きくても作業性は悪い。その点、dynabook V713は1920×1080ドット、つまりフルHDなので細かいインターフェイスが多いアプリケーションとの親和性も高い。

 当然ながら、それぞれのボタンやメニューなどは細かくなってしまうのだが、そのあたりはショートカットやペン先でタップといった操作で補えるだろう。メニューやボタンのポインティングは、Wacomのデジタイザーペン全般にいえることだが、かたむけた場合にポインターの位置がペン先から離れてしまう。

 そのため、ポインティングのときはペンを立てるか、マウスカーソルの位置を視認してのタップになる。このあたりは好みの部分もあるため、コントロールパネルから「タブレットPC設定」でポインティングの調整をして自分に合わせるとよい。

設定を「Wintab」から「TabletPC」に変更すると筆圧が機能する。クリックするとリサイズをしていない画面写真が表示されるので、初期状態のインターフェイスのサイズも把握してほしい

 筆圧の検知、入り抜きについてはとてもスムーズだ。カラー原稿で1200dpiにした場合でも、もたつきはなかった。レイヤなどが増えてくるとメモリの関係上、もたつく可能性はあるが、300~350dpiあたりならばペン入れから着色まで行なってもストレスはたまりにくいものと思われる。

 またHDMI出力を備えているため、dynabook V713を操作端末として扱うのもアリ。フルHDモニターでかつ24~27型のディスプレーに出力しながらの作業もなかなかよかった。注意点としては、タッチパネル面から見てBamboo Stylus feelを検出するのは、高さ12mm前後。パームチェックは働いてくれるのだが、指先大の接点の場合は、そちらに反応するケースもあっため、微妙に浮かせて描くタイプの人はやはり布や紙を挟む必要がある。

 逆に手をべったりつけてしまう場合は、ときどき誤爆で手のひらが触れていたあたりに謎の線が生じていることもあったが、ひんぱんには生じなかった。冒頭カットのテスト落書きは、手をべったりとつけていたのだが、誤爆は2回のみ。たぶん微妙に浮かせたときのものと思われる。

テストの落書き。細い線をガシガシと入れていって、もたつきはなし。描画領域右下あたりにある縦線群は、筆圧チェックのもの。およそ、Intuos 4に近いといった体感

もう1つテスト。連続して筆圧機能を動作させてみたもの。途中で筆圧が機能しなくなることはなかった

インストールされている素材でレイヤをいくつか作成してみたところ。細かくマスクを作成する程度では、とくにもたつきはナシ。写真の場合は素材を2枚配置して、片方の透明度を変更したあたりで、気持ちももたつきが生じた程度だ。細かくレイヤを分けるスタイルや差分レイヤが多い場合は、ちょっとメモリ管理の意識は必要になるだろう

 持つときの注意点は、発熱ポイントのみだ。剛性に優れた設計なので持ち運び面ではあまり問題はないが、実際に描く際には手に持つ以上、熱が気になる。カンペキな対策としては、都合のいいdynabook V713用スタンドを探すことだが、角度調整などなどを考えると個人依存がつよいため、ここでは触れない。発熱ポイントは本体を正面から見て、Windowsボタンを下にした場合、背面の右上あたりと本体中央部右側になる。ここ以外はあまり熱を持たないため、熱を帯びる部分を持たないようにする対処はしやすいだろう。

室内でも屋外でも

 大型タブレットは室内用という用途が定着しつつあるが、約870gと軽いため、持ち出すときも邪魔になりにくい。もちろん、室内においては、大型ディスプレーに出力しながらの作業もできるし、ローカルネットワーク上の機器との連携もあるため、何かと都合がよい。モバイルする場合は、バッテリー駆動時間は約7時間がカタログスペックだ。落書きをする程度ならば、4時間30分前後の動作を確認しているため、出先でのスケッチや印刷所・クライアント先での修正用にも耐えてくれるだろう。



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