2万円でBOSEサウンドが手に入る
7月12日の発売以降、すでにSoundLink Miniは国内では完売状態。BOSE側では入荷の前倒しをするなど策を講じるというが、その人気の高さもうなずける。
このサイズでこれほど低域が出るスピーカーも他にない。音を聴いた瞬間にサイズを忘れさせる迫力があり、手にした際の質感も抜群で、他はもうおもちゃのようにしか見えない。見た目は小さくても、立派にBOSEの音。これで2万円台は安いと感じさせる。今後、小型ワイヤレススピーカーの定番となるのは間違いないだろう。
ただ、携帯用スピーカーとして見た場合は、重さが気になる。同社のSoundLink IIに比べると圧倒的に小さく軽いが、JAMBOXの倍重い。その代わり、JAMBOXにはBluetooth由来の残留ノイズがあり、小音量で聴く際のストレスになる。もちろんSoundLink Miniにはそうしたノイズはないし、音量を絞ってもDSPが上手く音質のバランスを整えるので、かえって聴きやすい。
オーディオ再生専用機として、SoundLink Miniの商品性は文句なく高かった。そしてこれを受けて、他のメーカーからどんな製品が出てくるのかが楽しみだ。
著者紹介――四本淑三
1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。