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3ユーザー・100MBまで無償で使える「フリーウェイ顧客管理」

世界初!? クラウドベースのカード型データベース

2013年07月24日 11時00分更新

文● 藤山哲人

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起業に必要なソフト6点がすべてタダ

 今回は中小企業だけでなく、個人的にも使える無償のクラウド版カード型データベースということで紹介した。しかしこのフリーウェイ顧客管理(=データベース)は、中小企業向け「無償」業務用ソフト「フリーウェイプロジェクト」の一環となっている。

 先の井上氏の言葉を借りれば、起業してまず必要になるのは、次のようなソフトだという。

  1. 販売管理(請求書・売掛管理)
  2. 給与計算
  3. 勤怠管理(タイムカード)
  4. 経理
  5. 顧客管理
  6. 税務

 まず商売をしていれば、個人事業でもあっても必要になるのが販売管理。つまり月々の請求書を発行するシステム。次に必要になるのは人を雇ったときの給与管理勤怠管理だ。

 さらに会社の規模や売り上げが大きくなると経理税務システムが必要になり、顧客の数も増えるのでデータベースで管理する必要性がでてくるのだ。

 とくに「フリーウェイタイムカード」は面白く、タイムカード用紙などの諸費用はほとんどかからないという画期的なもの。企業が用意するのは、おサイフケータイやSuicaなどの非接触カードが読み込みできる、3000円程度の市販のICカードリーダ(PCショップなどで買える)だけ。社員が用意するのは、いまや誰でも持っているおサイフケータイやSuica、PASMO、ICOCAなどのカードだ。これらのカードには16桁の固有IDが振られているので、個人認証用に利用できるのだ。ダブることは、まずない。

フリーウェイプロジェクトでは、クラウド型業務システム(財務会計、税務、給与計算、勤怠管理、販売管理、タイムカード)を無料で提供している

 フリーウェイジャパンは、これらのソフトをすべて無償でサービスしている。規模が大きくなったときは、有償版を利用すればいいので、起業に必要な業務用ソフトの初期投資は0円で済んでしまう。あまりいうと広告っぽくなってしまうので多くは語らないが、一部ソフトを無償にしているサービスもあるが、たいていはソフトメーカーが運営しているため、他のソフトで利益を回収するなどしており、会計事務所のフリーウェイジャパンが運営するサービスとは、根本的にビジネスモデルが違っているのが特徴だ。

 またここまで無償にこだわる理由は他にもあるという。モノを生産するわけではない、会計事務所は第3次産業であるサービス業の代表例。不況の中においては、ダンピングまがいの価格競争の影響を真っ向に受けたという。昔であれば、それなりの顧問料を受け、企業から領収書などを受け取っては会計事務所側で入力するなどしていた。

 しかし最近では採算が合わず、現在は顧問先の会社が数値を入力する「自計化」(じけいか)が主流になっている。しかし顧問先の会社が使っているソフトは、会社によりけりで、すべてのソフトを揃えていては会計事務所が破綻してしまう。フリーウェイジャパンの無償ソフトサービスは、両者が利用するソフトの架け橋としての意味合いもあるようだ。

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