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業界人の《ことば》から 第47回

PCプラスの時代の変化にどう対応するか

レノボはNECを吸収したのか? ──敵はPC業界以外から来る

2013年07月09日 09時00分更新

文● 大河原克行

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今回のことば

「NECブランドのPCは無くならない。そのブランドを守るのが私の役割」

(NECパーソナルコンピュータのロードリック・ラピン社長)

 2013年6月28日付けで、レノボ・ジャパンの渡辺朱美社長と、NECパーソナルコンピュータの高塚栄社長が退任した。

 そして、両社の持株会社であるLenovo NEC Holdings B.V.のロードリック・ラピン会長が、レノボ・ジャパンおよびNECパーソナルコンピュータの社長に就任。同氏は、Lenovo NEC Holdings B.V.でも、会長職から社長職に立場を変えながら、3つの会社の社長を兼務することになる。

PC業界の環境は急速に変化、迅速な意思決定が必要だ

 今回の社長交代について、ラピン氏は、同社を取り巻く環境が大きく変化している点をあげる。

 IDCの調査によると、2013年第1四半期の国内PC市場の成長率は25.8%減とマイナス成長となった。また、第2四半期、第3四半期も前年比2桁減のマイナス成長が予想されており、第4四半期になって、ようやく前年並みに回復するという見通しだ。

 その一方で、タブレット市場が拡大し、成長分野としての認識が業界内に広がりつつあ

る。そうした変化のなかで、迅速に意思決定ができる体制の構築は不可欠だった、とラピン社長は語る。

 「これから戦う相手は、日本のPCメーカーでも、外資系のPCメーカーでもない。これまでとは違う領域から登場してきたメーカーと戦わなくてはならない。それに対抗するためには、日本で最も効率的で、迅速な意思決定ができるPCメーカーを作らなくてはならない」とする。

 従来の3人の社長体制でそれぞれが意見を調整するのではなく、1人体制で迅速に意思決定を行い、激しい市場の変化に、これまで以上に早く対応するのが新体制の狙いというわけだ。

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