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グーグルグラスに負けない、未来予測ビジネス

2013年07月08日 16時19分更新

文● 伊藤達哉(Tatsuya Ito)/アスキークラウド編集部

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 未来のコンピューターとして注目が集まる「Google Glass」。今までの常識を打ち破るようなイノベーションになれるかどうかは、グーグルがどのような使い方や広まり方を想定しているかに尽きる。ビジネスで成功を収めるには「未来予測」が重要だ。

ベビーとおでかけスクエア

「ベビーとおでかけスクエア」には、日記や悩み相談、モニター募集といったコーナーが用意されている

 ベビー用品を手掛けるアップリカ・チルドレンプロダクツは妊婦や子育て中の母親同士が交流できるSNS「ベビーとおでかけスクエア」を開設した。無料の会員登録制で、妊娠や子育ての情報交換できる。同社製品のモニターキャンペーンなどを行い、今後の商品開発に役立てるという。こういった口コミ効果によって、ベビーカーを買う前からブランドを浸透させ、「未来の妊婦やママ」を取り込んで商品購買へ結びつけるのが狙いだ。同社では、将来的に出産する母親の約1割に当たる年間10万人の会員登録を目指す。

 クラリオンは、車体の周辺を撮影する車載用カメラの供給を拡大。3年前に比べて4倍の120人もの人員を増強しており、センサーと組み合わせた高性能リアカメラを開発する。リアカメラは、駐車の際に後ろにいる人や物を検知して運転手に警告したり、車線を検知して車両の逸脱を防いだりする役割を果たす。米国ではリアカメラを新車に装着することが義務づけられる見通しで、同社は車載カメラの市場が広がると予測している。未来の法律改正を見込んでの動きだ。

2年後もVAIOを購入したいユーザーには、「残価設定クレジット」のメリットが大きいかもしれない

 ソニーマーケティングは信販会社のジャックスと提携して、パソコンの新しい販売手法を導入した。「残価設定クレジット」と呼ばれる仕組みで、販売価格の最大23%を2年度の残価に設定して、残りの金額を24カ月で分割払いするというもの。パソコンの所有権はジャックスにあるものの、22カ月目に新商品に買い換えたり返却したりすればトータルの負担額が2割程度安くなる。この販売手法で消費者は、2年後に買い替える可能性が高まることからパソコンの販売台数の増加が見込める。なお、この販売方法は、「ソニーストア」の銀座店と名古屋店、大阪店、インターネット販売で導入する。対象となる機種は「VAIO」の「Duo13」「Pro11」「Pro13」の3モデル。2年後という近い未来を見据えたビジネスモデルだ。

 近い未来を想定したビジネスは、消費者の動向や口コミはもちろん、市場を取り巻く環境や状況の変化などを敏感に捉えることが必要になるだろう。


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