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百家争鳴!ビッグデータの価値を探る第14回

トレジャーデータの太田CTO、ほぼ1万字&無加工インタビュー

“シリコンバレーの技術者集団”ではトレジャーデータを見誤る

2013年07月03日 07時30分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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お前の会社で30社目だと言われたこともある

TECH 大谷:エンジェルはすぐに見つかったんですか?

TD 太田:いや。最初はうまく投資家が見つけられませんでしたね。しかし、プランを磨き上げていく中で、今のチェアマンであるビル・タイ※4に出会い、お金を入れてもらうことになりました。そして、ビル・タイがHerokuのファウンダーや、元ヤフーのジェリー・ヤンに声をかけてくれ、お金を入れてくれました。ビル・タイが投資するという段階で、もう後光が差しているような感じなんでしょう。それからはわりと順調でした。

日本人が米国でベンチャーを立てるという例があまりなく、ビザの取得にはけっこう苦労しましたが、結果としてシリコンバレーに会社を設立でき、2011月12月に本格的に業務を開始しました。

TECH 大谷:では、あえて米国で会社を設立したのは、やはり投資が得られやすいという理由だったわけですか?

TD 太田:確かにお金も大きいのですが、人脈のほうですかね。たとえば、グーグルをイチから大きくしたスゴ腕ビジネスマンとかがいるんです。エンジニアもそうですが、セールスも、マーケティングも長けた人がすごくいるので、その地の利や循環に上手く載るのがすごく重要だなと感じました。

TECH 大谷:こう聞くと、わりと順調だったようですが。

TD 太田:いや、こんなプランを持ってきたのは、お前たちで30社目だと言われたこともありましたよ(笑)。なによりプロダクトがなかったので、ターミナルのイメージを持っていって、ビジネスプランを説明しました。向こうでは学生がすぐに会社立ち上げるので、とにかく起業の敷居が低い。逆にライバルが多いので、競争の過酷さはすさまじいんです。一昨日はイギリス、昨日はインドといった具合で投資家経由でライバルの話が来る。ワールドワイドで、どこから競合が出てきてもおかしくないんです。

お前たちで30社目だと言われたこともありました

TECH 大谷:太田さんは、なぜ投資が実現したと思いますか?

TD 太田:ビル・タイが言っていたのは、大きな市場があり、正しいタイミングで会社ができ、正しいチームが揃ったときに投資するということです。まず市場に関しては、多くの会社でデータが増え、保持している。これをきちんと解析すれば、非常に大きなオポチュニティが生まれる。また、Hadoopも導入され始めたばかりなので、タイミングも正しい。

チームに関しては、もともと投資する側にいて、“投資の文脈”を知っている芳川、エバンジェリストタイプでお客さんといっしょになにかを作るのが好きな太田、3人目のファウンダーとしてガチのエンジニアである古橋がいます。古橋は、ゼロからイチにする能力を持つスーパープログラマーですから。あと、この3人は過去データ解析に関わっていたので、お客様のペインポイントを理解しています。ビル・タイからはこの3人のバランスを評価され、ファウンディングに至ったと思います。現在のシリコンバレーでも、ここまで売り上げと優れたチームを両立できている会社は少ないと思います。

われわれは7年で100億の売り上げを実現して、NASDAQ上場を実現させます。それができなければお金は入れないと、ビル・タイに言われてますし。

※4 シリコンバレーの投資家。数々のITベンチャーのIPOを実現している。

(次ページ、Fluentdのプロトタイピングは温泉で)


 

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