日々毎日がトレーニングだとでも思っていない限り、「普段持ち歩くカバンは絶対に重いほうがいい!」……なんて考える読者はまずいないだろう。学生やビジネスピープルとは切っても切れないカバンだが、人が“カバンを持つ目的”はさまざまだ。
滅多にそんなことを改まって考えたりしないが、本来、カバンとは、いつも身近に置いて使いたいモノや、筆者なら他人に自慢したいモノを目的地まで運んでいくのが目的だったり、その道すがら、カバンに収納したものを一時的に取り出して利用し、目的を達成したらまた収納して無事持ち帰るのが目的だったりするはずだ。
それゆえ、カバンに求められる要素は「収納力」や「取り出しと収納のしやすさ」、「内容物を守る堅牢性」、「軽量性」、「妥当な価格」、「ファッション性」といったところだろうか。
要は、「軽くて一杯モノが入って、出し入れが簡単で、中身が安心で、安くて、格好よければ100点満点」なのだろう。
過去、筆者はどうしてもモバイル系の高価でデリケートな精密機器を運ぶことが多く、カバンといえばゼロ・ハリバートンやREMOVAのアタッシュケースなどを愛用することが多かった。
しかし昨今、モバイルPCやタブレットなどのデュラビリティーは極めて向上し、それらを外敵から護るために重い金属製のカバンを持ち運ぶ必要は極めて薄れてきたのが現実だ。
そんな転機に筆者が選択したのは、以前、本連載でもご紹介した和紙とナイロン繊維とのハイブリッド素材を使った「SIWA」ブリーフだ。
今回、Computex Taipeiを見学に行っていた筆者が、台北市内にある文具からガジェットまでを広く扱う「誠品書店」で衝動買いしてしまったのは、米国のデュポンが開発した極めて強靭な「TYVEK」(タイベック)を使った薄手のブリーフケース「AIR LEXON」(Small Document bag LN 715N)だ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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