4Kだけが売りじゃない!! タイムシフトマシンやざんまいプレイも搭載
機能面では、従来の「Z7」シリーズから受け継いだ「タイムシフトマシン」や「ざんまいプレイ」が特徴的だ。もともと機能のほとんどをクラウドから受け取り、随時進化していく仕組みを持つため、現状ではZ7シリーズと機能は共通。操作画面などもすべて同じだ。
Z8Xシリーズのタイムシフトマシン機能をちょっと整理しておくと、地デジを最大6チャンネルまで全録できる機能で、録画モードはDRモードのみ。東芝純正のタイムシフトマシン対応USB HDDの「THD-450T1」(4.5TB)を使用すると、6chで約80時間(およそ3日間ちょっと)の番組を蓄積できる。
ちなみに、現在はUSBハードディスクキャンペーンが行なわれており、今から2013年の9月15日までにZ8Xシリーズを購入したユーザーには、もれなく全員にTHD-450T1がプレゼントされる。
実売でおよそ7万円もするUSB HDDが手に入るというより、オプションの追加なしでタイムシフトマシンを使える状態になるというわけだ。
タイムシフトマシンを含めて、録画した番組は対応するタブレット端末やスマホに番組の配信や持ち出しが可能。DLNAサーバー/クライアントに対応しているので、番組の配信に加えてBDレコなどのDLNA機器のコンテンツをネット経由で受信して再生することもできる。
クラウドを活用したネット機能「TimeOn」や多彩な動画配信サービスへの対応なども、従来のZ7シリーズと同様になっている。目新しさこそ少ないが、4Kテレビでしかも全録対応というのは、ほかにない大きな特徴だ。
ざんまいプレイではキーワードなどの登録によっておよそ3日分録り貯めた番組から特定のタレントやアイドルなどが出演する場面だけを集めて再生するといったことまでできる。4K高画質でテレビの楽しみを思う存分に味わい尽くせるのが、Z8Xシリーズの最大の魅力だろう。
少しだけ気になる点としては、4KやフルHDに関わらず今年の最新モデルで採用される傾向にあるMHL対応やミラキャストといったスマホ連携の新機能などがないこと。決して必須の機能ではないが、スマホやタブレットユーザーでこうした機能に注目した場合はちょっとライバルに差を付けられてしまったと感じるだろう。
さらにもうひとつ、ユニークな機能として「ミニ画面モード」がある。画面の表示エリアを1/4にするもので、消費電力を30%低減できる。58V型だと29V型相当ということになるが、元が4Kなので1/4でちょうどフルHD表示というわけだ。ニュースや天気予報など画質にこだわる必要がないソースで使うといいだろう。
今すぐ買っても4Kの魅力はたっぷり味わえる
4Kテレビの買い時は今か!?
現行の4Kテレビは、来年夏予定の4K放送のためのチューナーを装備しておらず、4K放送を見るには外部チューナーが必要になる。来年夏までにはそのチューナーを内蔵した4Kテレビが出るのは間違いないし、HDMI規格もバージョンが上がってケーブル1本で4K/60p伝送が可能になるという話もある。
その意味で、まだ4Kテレビには未成熟な部分もあるのは確かだ。だが、筆者はあえて今が買い時だと言いたい。自分がよく見るのがアニメと映画なので、4K/30p(24p)で実用上問題がないということもあるし、放送についてはチューナーを追加すればいい話だ。そして、58Z8Xならばその気になればPCなどでの4K/60p入力に対応する手段もある。
昨年は4K表示をするだけで苦労したので、環境が整うのを待ちたい気持ちがあったのは事実だが、今ならもう待つ必要はないと感じている。
こういう大きめの買い物はタイミングを逸すると熱が冷めてしまうので、「欲しいときが買い時」という言葉が正解だとつくづく思う。4Kテレビも各社から出揃った今、実際にその映像を体験して、自分にとっての買い時が今なのかどうかを確かめてみてほしい。
ASCIIフェスに58Z8X+4K PCを展示しますっ!
今回紹介した58Z8Xを使ったPCでの4K表示を「夏のASCIIフェス 2013」の「ASCIIフェス ベストセレクションブース」で展示。PCには「ELSA GeForce GTX 770 S.A.C」を搭載し、4K出力でおおいに感動した「ユーロ トラック シミュレーター 2 日本語版」を動作させる予定だ。
このゲームはヨーロッパの何十もの都市をトラックで駆け抜ける、というドライブシミュレーターだが、その風景や橋の緻密さなど、本当にトラックを運転しているような錯覚に襲われる。この感動をぜひご体感いただきたい。