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美人時計、女性モデルがお仕事「美人派遣」

2013年06月18日 07時00分更新

文● 盛田 諒/アスキークラウド編集部

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 時刻表示サービスを運営する美人時計は17日、人材サービスのセントメディアと組み、派遣先企業をPRするサービス「bijin-haken(美人派遣)」をスタートすると発表した。

 セントメディアの派遣社員を「美人時計」に登場させ、派遣先の集客力につなげるもの。セントメディアでは2013年度内に2億円程度の売上高を目指したいという。

 派遣料金は、一般的な派遣サービスにくらべて1割ほど高い。派遣社員には、モデル志願者に人気の高いコスメやアパレルなどの分野を中心に紹介する。

 セントメディアでは今後、美人時計に登録する約6万人のモデルのうち、希望者と雇用関係を結び、企業に派遣するサービスも始める考えだ。


優秀な社員の確保が難しい
慢性的な人材不足をデータで解決

 一見、色モノと思われがちなサービスだが、背景にあるのは百貨店に蔓延する人材不足。現場は即戦力につながる人材を求めるが、販売店の7~8割はアパレルなどの派遣社員。接客のプロとして、優秀な人材を確保するのは難しい。

 三越伊勢丹ホールディングスが4月から首都圏店舗の営業時間を30分~1時間ほど短くしたのは、販売員の働ける環境を整備し、商品の説明力を高めるため。

 三越伊勢丹では、“カリスマ店員”のノウハウをデータで分析する実験も行なっている。

 売り場に5台のカメラを設置し、客や販売員の動きを記録。売り場での動き方、接客の回数、購入率、また店員と客との会話などを分析し、ノウハウを社員教育に応用していきたいという。


職人芸の世界、ネットで効率化
「匠のものづくり」取り組みやすく

 雇用のリスクを下げ、仕事の質は高める。こうした「職人」を、インターネット経由で効率的に育成・活用する方法として注目を集めているのが、クラウドソーシングだ。

 イラスト制作会社のMUGENUPは、制作過程をラフ・線画・着色などに細かく分類。主婦や学生など、1万人以上のクリエイターとスタッフ契約し、ネットで仕事を振っている。「線画のプロ」「仕上げはスゴ腕」など、各自のスキルに応じた仕事を依頼している。

 スタッフは自宅で作業にあたり、受託から納品までをネットで完結させる。仕事の不安を相談したければ、社内ネットワークで話ができる。人材から制作工程までを徹底管理することで、品質を重視しながら、商品の生産性を高めるねらいだ。

 業務委託や派遣業務など非正規の働き方は、いまでは正社員よりメジャーになりつつある。インターネットやデータ分析などのデジタル技術は、そんな雇用-被雇用の関係を、さらに新しい段階に進めようとしている。

※記事に一部、雇用形態について誤解を招く表現があり、当該箇所を訂正いたしました。(2013年6月24日)


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