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マクニカネットワークスと販売代理店契約を締結

ニッチから王道へ!市場拡大をにらむモバイルアイアン

2013年06月12日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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6月11日、MDM(Mobile Device Management)を手がけるモバイルアイアンは欧米や国内のモバイル動向の説明や、国内での事業展開についての記者説明会を行なった。数千台規模の導入が続く国内のモバイルデバイス活用をますます促進していくという。

スマートデバイスでもネイティブの使い勝手を実現

 モバイルアイアンは、スマートフォンやタブレットの効率的な管理を実現する「MobileIron Advanced Management」というMDM製品を提供するベンダー。端末のロックやワイプ、情報漏えい対策などのモバイルデバイス向けのセキュリティ機能や端末の効率的な管理などを実現する。MDMというと、セキュリティメインの製品やクラウド型サービスも含め競合も多いが、「スマートデバイスのネイティブの使い勝手を活かそうとしているところが、他社と違うところ」(モバイルアイアン ワールドワイドセールス VP ジョン・ドネリー氏)だという。

米モバイルアイアン ワールドワイドセールス VP ジョン・ドネリー氏

 また、デバイス単位の管理のみならず、アプリケーション、コンテンツなどを管理するオプションを用意しているのも特徴。MAM(Mobile Application Management)やMCM(Mobile Content Management)などと呼ばれるこれらの機能を活用することで、私物デバイスにおいて、企業ゾーンとプライベートゾーンを仮想的に分離し、企業情報の漏えいを防ぐことが可能になる。

 こうした公私分離の機能によって実現されるBYODに関しては、「先週、弊社で300社を集めたイベントをやったが、米国では約80%がBYODのプロジェクトを始めている。ヨーロッパも徐々に増えつつある」(ドネリー氏)という状況。こうした市場の拡大に対し、最近では通信事業者との提携によるサービス展開も積極的に進めている。

マクニカネットワークスとの協業も発表

 日本支社は2011年4月に設立されており、すでに大企業を中心に約250社のプロジェクトに貢献してきたという。今年は特に好調で「四半期で去年1年間と同じくらいの売り上げになっており、非常に伸びている。成長は一過性のものではない」(VP of Sales, APAC & Japan MobileIron Inc. 柳下幹生氏)とのことだ。

 日本市場では会社支給、クラウド、BYODという3つのトレンドがあり、トップダウンとボトムアップでの導入検討がいよいよ実を結びつつある状況があるという。実際、日立システムズやJR東日本など、国内ではiPadなどの大量導入事例が増えており、ニッチ市場から大きく拡大しているとのこと。また、従来はオンプレミスでの導入がメインだったが、クラウドファーストのユーザーに向け、今後はパートナーを介したクラウド型の提供形態も増えてくるという。

日本市場での導入動向

 さらに通信事業者やエンタープライズ市場の強化を目指し、同日付けでマクニカネットワークスと国内販売代理店契約を締結したことを発表した。

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