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「iOS史上最大の変化」と同社が語る新iOS。「紙風」や「布風」は全廃

「iOS 7」スクリーンショット集、フラットデザインとは?

2013年06月11日 21時50分更新

文● 貝塚怜/ASCII.jp編集部

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 これまでにもiOSはメジャーアップデートを重ね続けてきた。「アイコンのデザインが微妙に変わった」「テクスチャーが変わった」「プリインストールアプリが増えた・減った・変わった」など、iOSは毎回人々の話の種となり、愛されてきた。

 しかしiOS 7を見た今になってこれまでのアップデートを振り返ってみると、大幅な刷新は一度もされていなかったことに気付く。iPhone 3Gの頃に比べればUIは洗練を極め、使い勝手も大きく向上したが、それはいわばLionからMountain Lionへの進化、あるいはWindows VistaからWindows 7への進化に似たものだった。

 「iOS 6」と「iOS 7」の関係は、「Windows 7」と「Windows 8」の関係に似ているかもしれない。同じ名称を持ってはいても、設計思想自体が異なる別物なのだ。

 大幅なUI刷新に戸惑った読者も多いことと思うが、フラットデザインはすでに我々の生活に浸透しつつある。有名なところでは「Windows 8」のモダンUIやGoogleの各種サービスが挙げられる。iOS版アプリ「Gmail」や「Chrome」もフラットデザインを取り入れている。

 同社自らが「iOS史上最大の変更」と語るiOS 7。しばらくは多方面から様々な声があがりそうだが、「よりシンプルなUIになる」と考えれば実にアップルらしい試みだと思えてくる。

プリインストールアプリのアイコン群。光沢と素材感の感じられたこれまでのアイコンとは全くの別物だ。

iOS 7に採用されたバッテリーアイコン。透明な筒を液体が満たしていたようなアイコンとは大きく印象を違えた。このシンプルさでも役割が果たせることを知らされる思いだ。

iOS 7をインストールしたiPhone。UIが違うだけでこれほどまで印象が変わるとは。

パスコード画面も刷新された。見慣れたiOSの面影は感じられないが、これまでとは別ベクトルに洗練された印象を受ける。

 ハードウェアデザインでは、とにかく「シンプル」「洗練」という印象の強い同社の製品。今後同社はソフトウェア面でも「シンプル」を突き詰めていくのではないだろうか。

 リッチデザインにも「視覚的な満足感の高さ」や「仮想的に実物を使用する心地良さ」といったメリットが多数あるが、フラットデザインを用いたUIは、解像度の変化に対応しやすいという特徴・メリットもある。

 「iPhoneだろうが、iPadだろうが、iPad miniだろうが、このバーはグラデーションなしのこの一色だ! ボタンのアイコンは端のこのあたりだ!」ということができてしまうわけである。端末の解像度に依存しにくいUIは、実に現代向きだと言えるだろう。

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