荷物が多くて自分のカメラを持って行く余裕がないときでも、いつ猫に会うかわからないので、1台はバッグに忍ばせるなり首から提げるなりするようにしている。
そういうときによく使うのが、オリンパスの「XZ-2」なのだ。コンデジとしては画質がいいし、望遠側でもレンズが明るいので扱いやすいし、モニターがチルトするので地面すれすれの這いつくばりアングルでも撮りやすいからである。
特にレンズの明るさは大事で、ワイド側でF1.8、望遠側でF2.5というXZ-2のレンズなら日陰の路地にいる猫でもブレずに撮れる。
で、仕事の帰り、駅まで大通りを歩いてもつまらないので、ふらふらと幾筋もの狭い路地で構成された古くからの飲食街を散歩していると、狭い道のど真ん中に1匹発見。
ど真ん中にいるところを撮りたかったので、その場でまず1枚。
ちょっとでも近づくと、たぶん、動いちゃうからね。ど真ん中にいてくれるとこんな風に路地の様子ごと撮れて楽しい。
結局、後ろに小さく写ってる子供が猫を見つけて声を出したので、このハチワレくんはたたたっと建物と建物の間に逃げ込んだのである。
そーっと近づいてみると、じっと観察してました。
とても人は入り込めない建物と建物の隙間で、何に使っていたかよくわからないパイプが通っていて、その中に猫がぽつり。まさに“路地裏猫”って感じで、猫は猫にしか入り込めない自分の空間でこうして生きているのだなと。
この日は猫を撮りに行ったわけじゃないんだけど、1匹見つけると頭の中が自動的に「猫探索」モードに切り替わっちゃう。これはもう猫好きの宿命である。そうなると猫がいそうな場所を見つけては覗き込みはじめるのだ。不審者ですまん。
そしたらまたもや発見。
それが冒頭写真。
大人の目線ではとてもわかりづらいところにいたのだけど、そこはチルト式モニターの威力。しゃがんでぐっと姿勢を低くして、猫の全身が見える一番いい角度を探してそっと撮影。
この狭い感じがたまらんのです。猫も「どっから覗いてるん?」って顔でこっちを見てるのがなんだかおかしい。
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