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最新パーツ性能チェック 第140回

大幅な消費電力低減を実現したHaswellのベンチ性能は?

2013年06月02日 00時01分更新

文● 平澤 寿康

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対応チップセットはIntel 8シリーズ
CPUソケット形状は変更

デスクトップ向けHaswell対応チップセット「Z87 Express」

 Haswellに対応するチップセットとしては、Intel 8シリーズチップセットが用意される。デスクトップ向けチップセットは、Z87/H87/Q87/Q85/B85、モバイル向けチップセットはQM87/HM87/HM86がそれぞれ用意される。

Z87のブロックダイヤグラム。SATA 6Gbpsは最大6ポートまで利用可能となった

 デスクトップ向けHaswellのパッケージ形状は「LGA 1150」となる。従来のLGA 1155とは互換性がなく、Intel 7/6シリーズチップセット搭載マザーボードでは利用できない。そのため、Sandy Bridge/Ivy BridgeからHaswellへ強化する場合は、マザーボードも含めた交換が不可欠となる。ただし、CPUクーラーの固定穴の位置は従来と同じなので、LGA 1155対応のCPUクーラーはそのまま利用できる。

デスクトップ向けHaswellの裏面。CPUパッケージは「LGA 1150」となり、LGA 1155とは互換性が失われている

CPUソケットの互換性はないが、構造やCPUの固定方法はLGA 1155と同じ。また、CPUクーラーもLGA 1155対応のものがそのまま利用できる

「Core i7-4770K」のパフォーマンスをチェック

 では、Haswellの性能をチェックしていこう。今回利用したCPUは、4コア8スレッド対応で、クロック倍率ロックが解除された、Core i7シリーズの最上位“K”モデル「Core i7-4770K」だ。動作クロックは、標準で3.5GHz、ターボブースト時最大3.9GHz。内蔵L3キャッシュ容量は8MB。統合GPUは、Intel HD Graphics 4600で、GPUの動作クロックは最大1.2GHzだ。

利用した第4世代Coreプロセッサー「Core i7-4770K」。動作クロックは、標準3.5GHz、ターボブースト時最大3.9GHzで、クロック倍率フリーのデスクトップ向け最上位モデルとなる

Z87 Express搭載のHaswell対応マザーボード「Intel DZ87KLT-75K」。豊富なオーバークロック機能を備える、エンスージアスト向けマザーボードだ

DZ87KLT-75KのI/Oポート。USB 3.0×6ポート、ギガビットイーサネット2系統、HDMI、Thunderbolt、IEEE1394などを用意

 また、比較用のCPUとしては、標準3.5GHz、ターボブースト時最大3.9GHzと動作クロックがCore i7-4770Kと同じとなっている、第3世代Coreプロセッサー「Core i7-3770K」と、第2世代Coreプロセッサー「Core i7-2700K」を用意した。そして、それぞれ定格での動作となる設定でベンチマークテストを行なった。各CPUごとのテスト環境は、下にまとめたとおりだ。また、CPUクーラーはリテールクーラーを利用している。

テスト環境
CPU Intel 「Core i7-4770K」
(3.5GHz)
Intel 「Core i7-3770K」
(3.5GHz)
Intel 「Core i7-2700K」
(3.5GHz)
マザーボード Intel「DZ87KLT-75K」
(Intel Z87 Express)
Intel「DZ77GA-70K」
(Intel Z77 Express)
ASUSTeK「P8Z68V PRO/GEN3」
(Intel Z68 Express)
メモリー DDR3-1600 4GB×2枚 DDR3-1600 4GB×2枚 DDR3-1333 4GB×2枚
SSD Intel SSD 520 240GB
電源ユニット Enermax「EPR425AWT」(425W)
OS Windows 8 Enterprise 64bit

 ただし、今回4770Kで利用したマザーボード「Intel DZ87KLT-75K」は、BIOSの完成度がまだ高くないようで、動作が不安定な場面があった。そのため、今回のテストでは4770Kの性能をフルに引き出せていない可能性がある点はご了承願いたい。

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