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なれる!SE 間違いだらけの?IT用語辞典(中二版) 第19回

中二単語の法則に則っているようなIT用語

2013年06月13日 18時00分更新

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回答編


はい、回答編いくわよ。
……って、どうしたのよ桜坂、机につっぷしちゃって。


ううう……ひどいですよ室見さん、せっかくノリノリで解説してたのに。あそこからがいいところだったんですよ。


だって長いんだもの。設定厨(*1)だっけ? まさにアレね。ストーリーに絡まない設定をどれだけ作り込んでもただの自己満だってうちのお婆ちゃんが言ってたわ。


そのお婆ちゃん何者ですか……。まぁ……脱線しすぎたのは事実なんで、すみません。回答の方お願いします。


サーキットレベルゲートウェイはファイアウォールの一種ね。クライアントとゲートウェイ間で専用のTCP/UDP通信路(サーキット)を確立し、その中で通してよいアプリを定義する。まぁプロキシの一形態でもあるわね。


プロキシ? WebプロキシとかFTPプロキシとか、あれのことですか?


それはアプリケーションプロキシね。HTTPとかFTPとかプロトコルを都度指定して通信させるわけだから、ネットワーク管理者はそれぞれのアプリごとにゲートウェイを準備する必要がある。反対にサーキットレベルゲートウェイは一台設置すれば複数のアプリに対応できる。


なんででしょう。


単一のTCP/UDP通信でアプリをくるんじゃうからよ。コンテナ的な動作……と言えば分かりやすいかしら。TCPならSOCKS(*2)、UDPならUDPRelay(*3)という箱で上位のアプリケーションを包み込んでしまう。HTTPでもtelnetでもFTPでもなんでもございって感じでね。


はぁ……なんかVPNっぽいですね。仮想の通信路を作ってそこにパケットを流すところとか。


近いわね。ただVPNはあくまで複数サイトを安全に繋ぐための仕組みであって、中身のアプリを制御するものじゃない。目的が違うから別の概念になってると理解しておくべきね。


なるほど……勉強になります。(と言いつつもやや寂しげな横顔)


あー、ちょっと尺が余ったわね。さっきの中二設定、少しなら続けていいわよ? ずっとその顔されるのも嫌だし。


本当ですか!


ちょっとよ、ちょっとだからね。


はい! じゃあ手短に!(と言って大学ノートを数十冊取り出す)


………。(言うんじゃなかった)


(*1) 作品のストーリーではなく設定に重点を置いてしまう人。設定資料集は大学ノート三冊分、肝心の本編は一ページで挫折とかよくある話
(*2) セキュリティプロトコルの一つ。SOCKetSの略称
(*3) マルチプロキシサーバDeleGateの一機能


【解説】

サーキットレベルゲートウェイ
ファイアウォールの一種。クライアントとゲートウェイ間で仮想の回路(サーキット)を確立し、その中で通すアプリケーションを制限する。TCPアプリ用のSOCKSが有名。

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