タッチパネル機能を持つディスプレーは以前より販売されてきたが、スマホやタブレットの普及そしてタッチインターフェイスを持つWindows 8の登場により、手頃な価格のタッチディスプレーが増えてきた。ここで紹介するデルの21.5型ディスプレー「S2240T」も、タッチ機能と30~60度の範囲で調整可能なスタンドを持ちながら3万9980円で購入できるリーズナブルな製品だ。
S2240Tは視野角や上下左右ともに178°と広く、また発色も良好でウェブベースの写真加工にも使えるほどで、写真や動画視聴用としてのコストパフォーマンスはよい。角度調整がしやすいスタンド+タッチパネルというのは、使い勝手の面でなかなかよい。奥行き205.7㎜で、同サイズの通常ディスプレー「S2240L」の175.8mmと比べると少々あるが、キーボードを含めても300㎜~350㎜あたりに収まるだろう。
実はDTV/DTMに最適!
S2240Tがもっとも活躍するのは、DTV(DeskTop Video)やDTM(DeskTop Music)系アプリケーションかもしれない。これらのアプリケーションは、タブレット方面では早い段階でタッチUIに対応し、いまでは数多くのアプリが登場。そればかりか、ハードウェアミキサー本体にiPadをセットして使用する製品まで存在する。これは、つまみやフェーダーといった感覚的な操作をタッチ操作に落とし込みやすかったものあるだろう。
DTMの場合は、シーケンサー部分に加えてミキサーやエフェクターなど、シングルモニターでは画面が足りないのがお約束。またアナログミキサー的なデザインが多く、マウス操作だとちょっと面倒であることが多い。とくにつまみは直感的以前の問題であり、テンキー入力という人も多いだろう。ではタッチパネルに対応したS2240Tだったらどうなるだろうかというわけだ。
結果としては「けっこうよかった」になる。アプリケーション側の対応いかんにもよるが、VSTプラグインやソフトウェアミキサーあたりの操作ならば問題なさそうだ。懸念のつまみもぐりっと指先で回せばよく、フェーダーはもちろん感覚的に上下できる。