エンタープライズのセキュリティを変える「Dell SonicWALL SuperMassive」 第3回
マルチコアとRFDPIが売りの次世代ファイアウォール
性能も機能もあきらめない!SuperMassive 9000登場
2013年05月17日 08時00分更新
5月16日、デルソニックウォールは次世代ファイアウォール「Dell SonicWALL SuperMassive 9000シリーズ」(以下、SuperMassive 9000)を発表した。キャリア向けだったSuperMassive E10000シリーズのアーキテクチャを採用した企業向け製品で、高い性能とセキュリティ強度を誇る。
次世代ファイアウォールは今後急速に拡大
発表会に登壇したデルソニックウォールのネットワークセキュリティプロダクトマネジメント ディレクターのディミトリー・アイラペトフ氏は、SuperMassive 9000の登場した背景として最新のサイバー攻撃について概観した。
同氏は、「2012年には28億のウイルスをブロックした。しかし、ウイルスはまだ少ない。弊社のファイアウォールでは6820億の侵入行為をブロックしている」ということで、昨年に比べて侵入が倍増していることをアピール。また、このうちサーバー上で起こった攻撃は28%に過ぎず、残りはクライアントへの攻撃であることを指摘。アイラペトフ氏は「多くの行為はまずラップトップで起こっていて、そこからサーバーに侵入する」と語った。さらに、同氏は偽アンチウイルスやランサムウェア、仮想硬貨であるビットコイン、OS X用のFlashアップデートを装ったトロイの木馬などが登場し、ますます脅威になっていると説明した。
こうした攻撃から企業システムを守るファイアウォールやUTM(Unified Threat Management)の市場は年々拡大を続けている。特に注目すべきが、見える化やアプリケーション制御に対応する次世代ファイアウォール(NGFW)だ。調査会社のガートナーによると、「今日、次世代ファイアウォールで防御されているインターネット接続は10%のみだが、2014年末にはその数値がインストールベースの35%にのぼり、新たに購入されるモノの60%がNGFWになる」という。
デルソニックウォールのNGFWでは、特許技術であるRFDPI(Reassenbly-Free Deep Packet Inspection)というパケットインスペクション技術を採用し、低遅延・効率的な防御を実現。また、キャリア向けのSuperMassive E10000では最大96コアのマルチコアに対応し、高い拡張性を持つ。こうした同社の次世代ファイアウォールは第三者機関でも高く評価されており、2012年、2013年には“推奨”のNGFWとなっているという。
パフォーマンスにあわせた3モデルが用意
今回、デルソニックウォールが国内で販売する次世代ファイアウォールの新機種が、SuperMassive 9000になる。
SuperMassive 9000シリーズは“キャリアクラスの性能をエンタープライズに展開すること”をコンセプトとした製品。従来のSuper Massive E10000シリーズのアーキテクチャをコンパクトな1Uアプライアンス上に展開し、脅威・侵入防御やSSL暗復号化などにおいてクラス最高のパフォーマンスを実現。最大32コアまでのマルチコアに対応する。また、デュアル電源/ファンを搭載し、高い信頼性を実現。さらに1Uの筐体に10GbE×4、1GbE(SFP)×8、1GbE×8(カッパー)という数多くのポートを搭載する。
製品は20Gbpsのファイアウォールスループットを誇る「SuperMassive 9600」、「SuperMassive 9400」、15Gbpsのファイアウォールスループットを誇る「SuperMassive 9200」の3モデルが用意されている。価格はオープンプライスとなっている。
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