フジヤエービック主催で5月11日に開催された「春のヘッドフォン祭 2013」。この会場でアユートがiriverのHi-Fiオーディオプレーヤー「Astell&Kern AK120」に関する新製品説明会を実施した。
6月上旬発売予定で、直販価格は12万9800円となる。
コンセプトは「持ち運べるスタジオクオリティー」で、従来機のAK100が「スタジオでレコーディングした音をありのままで“再生”」するプレーヤーなのに対して、AK120は「ありのままで“実現”」するプレーヤーとのこと。
192kHz/24bitのFLAC、WAV、ALAC、AIFFの再生に対応。DACにはWolfson製の「WM8740」を2つ(LとR)搭載しており、AK100(WM8740を1つ搭載)と比べて「解像度の幅が違う」という。
ストレージとして64GBの内蔵メモリーを備えるほか、microSDXCカードスロットを2つ搭載しており最大で192GBのストレージ容量を実現できる。
このほか、出力インピーダンスを従来の22Ωから3Ωに下げたほか、ギャップレス再生にも対応する。
ここまではすでにリリースされているが、今回の説明会では新たにUSB DAC機能を搭載することとDSD再生が可能になることを公表。
詳細は後日明らかにするとのことで、ファームウェアアップデートで対応するのか、または発売時に実装されるのかなども未定だ。
司会を務めたアユート 営業部マーケティンググループの藤川真人氏はAK120について「ごまかしの通用しないプロ仕様ということで勇気のいることだが、それほど価値のある製品」と語った。
また、ゲストとしてオーディオライターの佐々木喜洋氏と、アニメソングなどを手掛ける音楽制作プロデューサーの佐藤純之介氏が登壇。佐々木氏は「(AK100と比較して)音質の部分が全然違う」「AK200と言ってもいいぐらい」と絶賛。
さらに「DACがデュアルになったことで立体感が際立っている。解像力と音の豊かさが増して、非常に豊かな音楽体験ができる」と語った。
佐藤氏は「(iPodなどの)一般的なプレーヤーではスタジオの音が聞こえない、ということを問題視していた」とのことだが、AK200については「スタジオの音をシームレスに聞ける初めてのプレーヤー」と評価。
「オリジナル音源の作り方も変えていかなくてはいけないのではないか」とも語った。