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最新パーツ性能チェック 第139回

「Radeon HD 7990」はライバルの“巨人”とどう戦うのか?

2013年04月26日 15時00分更新

文● 加藤 勝明

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テスト環境は?

 それではテスト環境の紹介といこう。残念ながら機材調達の関係でNew Zealand版のHD7990とGTX690は入手できなかった。そのかわりGTX680カード(クロックはリファレンス仕様のもの)を2枚を準備し、GTX690の代用とした。実際のゲーム性能はおおむねGTX680 SLI>GTX690>GTX TITANという順になるため、GTX690の比較がなんとなく推測できるようにしている。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-3770K」(3.5GHz)
マザーボード ASUSTeK「P8Z77V PRO」(Intel Z77 Express)
メモリー センチュリーマイクロ「CAK4GX2-D3U1600/ELP」(PC12800 DDR3 4GB×2)
ビデオカード Radeon HD 7990:AMDリファレンスカード
Radeon HD 7970:ASUSTeK「HD7970-DC2T-3GD5」
GeForce GTX TITAN:NVIDIAリファレンスカード
GeForce GTX 680 SLI:ELSA「ELSA GeForce GTX680 S.A.C」+NVIDIAリファレンスカード
SSD Intel「SSDSC2CT240A4K5」(240GB)
電源ユニット ENERMAX EPG600AWT(600W、80PLUS GOLD)
OS Windows8 Pro(64bit)
ドライバー Catalyst 13.3 beta3(HD7970のみ)
GeForce 320.00(Beta)

GTX680 SLIに迫るスコアー

 手始めに「3DMark」の「Fire Strike」および「Fire Strike Extreme」で比較してみよう。本ベンチマークはAMDのドライバーの最適化対象アプリに入っているので、高いスコアーが期待できそうだ(むしろ、高くないとマズい!)。

3DMark Fire Strike (単位:score) better→

 最速のRadeonを2基CrossFireX動作させているだけあって、どちらの結果も高いスコアーを出している。特にFire Strikeは早くもシングルボードでスコアー1万を超越されてしまった。GTX680 SLI環境にはわずかに競り負けたが、カード1枚であることを考えれば実に優秀だ。

 ちなみにGTX TITANの結果(Fire Strike)は使用ドライバーにより大きく変化する。WQHLの314.22を使った場合8841だったが、最新ベータ版の320.00を使ったところさらに伸びた。NVIDIAもAMDに負けじと最適化を着々と進めているようだ。

実ゲームでの性能は?

 ここからは実ゲームでの性能で比較したい。GeForce有利なものとして「バトルフィールド3」と「シムシティ」、逆にRadeon有利なものとして「Crysis3」および「Tomb Raider」を使用する。どのゲームも解像度2560×1440ドットおよび1920×1080ドットで比較してみる。

バトルフィールド3

 画質はプリセットの「最高」を選択。「Fraps」を使いキャンペーン4面開始冒頭のフレームレートを計測した。

Battlefield 3 最高画質/1920×1080ドット(単位:fps) better→

Battlefield 3 最高画質/2560×1440ドット(単位:fps) better→

 2011年発売のタイトルだけに、HD7990のパワーの前では2560×1440ドットでさえ余裕で60fps以上をキープできる。しかしGTX680 SLIの安定したスループットの前には屈する結果となった。

 フルHD設定では一瞬だけGTX680 SLIを上回る性能を出したものの、最低fpsが伸び悩みトータルではGTX680 SLIに負けている。HD7990がHD7970のほぼ2倍の性能を出している点にも注目したい。

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