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アベノミクス、円安の影響!? デジタル家電が値上げ傾向

2013年04月22日 16時00分更新

文● 加藤宏之(HEW)/アスキークラウド

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 目下、景気対策として期待されているアベノミクス――物価を押し上げることで企業収益を高め、国民所得の増加を狙いとしている。また、為替が円高から円安へと反転し、輸出関連業や海外旅行業などを中心に売上増が見込まれている。しかし、物価の上昇は「モノの値段が高くなる」ことを意味し、円安は「輸入品の値段が高くなる」ことを意味するが、双方の傾向が徐々にうかがわれる調査結果が発表された。

 カカクコムは、同社の運営サイト「価格.com」で蓄積された「デジタル家電の最安価格に関するデータ」を分析し、「価格.comトレンドサーチ」レポートとして公表した。これによると、同サイトの「液晶テレビ」カテゴリで人気ベスト5製品がいずれも3月に入るとじわり値上がり。特に東芝製の42インチ「REGZA 42Z7」は、1~2月の8万円台から3月には9万円台へと上昇。一時は10万円台を記録した日もあった。

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東芝製42インチ液晶テレビ「REGZA 42Z7」の最安価格推移(直近3ヵ月)

 「デジタル一眼カメラ」カテゴリでは、1番人気のニコン製デジタル一眼レフカメラ「D800」のボディ単体が、1月に21万円台で底を打ったように2月から徐々に値上がり。4月11日時点では23万円近くまで上昇した。

 パソコンパーツの「SSD」カテゴリの場合、人気ベスト5製品のいずれも価格が上昇。特にインテル製「335 Series SSD SC2CT240A4K5」は、2012年12月3日の13,783円から3月に1万7,000円台を突破。4月11日時点では17,800円の高値を記録した。

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インテル製SSD「335 Series SSD SC2CT240A4K5」の最安価格推移(直近3ヵ月)

 「ノートパソコン」カテゴリで人気上位のレノボ・ジャパン製15.6インチ液晶「Lenovo G580 2189DCJ」は、2月中旬に39,980円を記録したあと上昇し、4月11日現在では44,970円となっている。

 アベノミクスによる物価上昇と円安による原材料を含む輸入品の値上げ。デジタル家電はこの両方の影響をダイレクトに受けやすい製品ジャンルであるだけに、今後も価格が高まっていく可能性は大いに考えられる。

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