東京では花粉症が治まりつつあるそうですが、私が住んでいるカリフォルニア州バークレーでも花粉は飛んでいる模様。日本ではウェザーニュースのアプリなどで花粉情報を見ることができますが、米国でもThe Weather ChannelのiPhoneアプリから、花粉情報がプッシュ通知で送られてきます。
日本では「花粉」なのですが、The Weather Channelでは「Tree Pollen」「Weed Pollen」「Grass Pollen」の3種類が別々に発表されており、ここ数日間は木の花粉と雑草(Weed)の花粉が「Very High」と表示されてます。困ったものです。
さて今回の話題はFacebookが先頃発表した「Facebook Home」についてです。
かねてより、Facebookは「Facebookフォン」を発表すると噂されていました。ウワサどおりにFacebookフォンとも言える「HTC First」を発表しましたが、これ以上に時間を割いてまず発表していたのが「Facebook Home」です。
Androidのホーム画面を乗っ取る「Facebook Home」
Facebook Homeとは、Androidデバイスで動作するアプリですが、アプリと言うよりはメニュー環境と言うべきでしょう。インストールすると、ホーム画面からメニューまで、すべてがFacebook Home仕様の使い勝手に入れ替わります。これでAndroidスマートフォンが「Facebookフォン」に文字通り衣替えできるというわけです。
現状Facebook Homeに対応するスマートフォンは、後述する最初からFacebook HomeがインストールされているHTC Firstに加えて、ハイエンドスマートフォンであるHTC One、HTC One X、サムスンのGALAXY S III, Galaxy S 4、Galaxy Note IIにインストールすることができるとしています。リリースは4月12日で日本のGoogle Playストアでもすでにダウンロードが可能になっています。
インストールするとホーム画面はCover Feedという新しい画面に切り替わります。Facebookの友人がアップした写真が流れてきて、その場で「いいね」やコメントが付けられるようになります。
今まで、ちょっとしたスキマ時間にFacebookアプリを開いてニュースフィードを見渡していた、と言う人にとっては、アプリを開かずにスマートフォンの画面を点灯させれば、すぐに友だちの写真がチェックできる点で、よりシンプルにFacebookが楽しめるようになりそうです。
また、ホーム画面の中央下部には自分のFacebookアイコンが表示されており、ここをスワイプすることでアプリのメニューやメッセンジャーアプリの起動などを行うことができます。
全体的な印象として、Facebook Homeを導入した後のAndroidは、「(Facebook上での)自分を中心」としてスマートフォンを操作する感覚になり、特にFacebookでコミュニケーションを楽しんだり、一部仕事のメッセージングも行っている筆者にとっては、整理された印象を受けます。
しかしながら、実際にインストールされたデバイスを触ってみると、ロックスクリーンをFacebookのニュースフィードの写真に置き換えただけで直接投稿できるわけではありません。また、Facebook HomeがプリインストールされているHTC Firstですら、カメラで写真を撮ったときの共有メニューの筆頭にFacebookが出てくるわけではありませんでした。
こうした点で、発表のインパクトに対して、完成度やFacebookを100%使い込むという感覚には届いていないといった感想を持ちました。
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