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売れ筋はAKB 人気キッズ服通販の商品戦略 (1/3)

2013年05月01日 11時00分更新

文●三浦たまみ

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 フォーマル子ども服専門店『KAJIN』の林 志英(はやし・しえ)店長は、KAJINブランドを確立させるため、「あらゆるタイプのフォーマル服を揃える」ことに重点を置いた。その1つが、入学や卒業用(入卒用)のスーツだ。

 2003年当時の主力商品は、海外から仕入れるフォーマルドレスだったが、現在は、入卒用のスーツを強化し、充実のラインアップになっている。

「2009年から、フォーマルスーツを国内大手メーカーから仕入れるようになったので、種類がかなり増えました。日本メーカーの商品は、落ち着いたデザインが多く、好む方もたくさんいらっしゃいます。日本メーカーのブランド品を扱えるようになったことも、信用につながる重要なポイントです」

 その他、七五三、お受験用、冠婚葬祭など、さまざまなシーンに対応できる商品を着実に増やしたことで、「フォーマルウェアのことなら『KAJIN』に行けば見つかる」とお客様にアピールできた。これは、KAJINブランドを大きく印象づけることになった。

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女の子の入学式用商品の一部。チェック柄が多いのは、スクールガール=チェックというイメージがすごく強いからだそうだ。日本メーカーの商品の商品は、無地で落ち着いたタイプのものも多い「入学」の横の数字は身長

 また、商品のデザインは、いつの時代でも受け入れられるシンプルでオーソドックスなものと、流行を取り入れたものと幅広く揃えることで、さまざまなお客様の好みに対応できるようにした。

 例えば、現在、『KAJIN』で人気のフォーマルウェアは、AKB48の衣装を連想させる、流行を取り入れたタイプの商品だ。同店にとっては、「かなり派手め」の商品ではじめは小ロット仕入れて販売したが、すぐ完売したので、あわてて大量に仕入れて対応したという。

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AKB48の影響を受けて人気に火が付いたチェック柄のフォーマルドレス

 このように、時流も上手に掴みながら商品を展開して、あくまでもお客様に好きなものを選んでもらうスタンスも重要だ。「『KAJIN』テイストはこれ」などと安易に決めつけなかったから、多岐に渡る商品を販売でき、結果として、同店のブランディングにも結びついた。

フォーマル子ども服専門店KAJIN

http://www.kajin.jp/

  • 運営会社:株式会社KAJIN(カジン)
  • 従業員数:10名
  • オープン:2001年
  • 年商  :2億4000万円(2012年度)

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