このページの本文へ

iPhone 5の音楽を高音質で楽しむためのスピーカー&ヘッドフォン! 第3回

iPhone 5にベストなワイヤレススピーカー&イヤホンを選べ!

2013年04月17日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

シングルBA型ながらバランスがよく、ダイナミックな音楽を楽しめる
シュア「SE315」

クリアな外観が涼しげなシュア「SE315」。これからの季節によさそう

クリアな外観が涼しげなシュア「SE315」。これからの季節によさそう

 イヤフォンの最後はシュア「SE315」(実売価格1万7000円前後)。本機はBAユニットを1個使用したモデルだ。着脱式のケーブルやケーブルを耳にかけるようにして装着する「シュア掛け」など、同社のイヤフォンの特徴をすべて備えている。

多彩な種類のイヤーピースが付属するなど、アクセサリーが充実。キャリングポーチもセットになっている

多彩な種類のイヤーピースが付属するなど、アクセサリーが充実。キャリングポーチもセットになっている

ハウジング部でケーブルが外れるようになっており、交換が可能だ

ハウジング部でケーブルが外れるようになっており、交換が可能だ

 イヤーピースに、シリコン製のほか、ソフト・フォーム、トリプル・フランジタイプ、イエロー・フォームなど豊富なタイプが種類が付属するのも特徴で、好みに合った装着感を楽しめる。

 ここでは手持ちのShureのSE 535でも使い慣れているソフト・フォームタイプを使った。指で潰してから耳に押し込み、少しそのまま指で押さえて潰れたフォームが元に戻るまで待つようにすると、耳の形に合わせてぴったりと収まり、音漏れが減って低音感が増す。

 BA型は能率が高く、一般的なイヤフォンと比べると同じボリューム位置でも大きな音になる。つまり、小さな音も明瞭に再現でき、音量の大小の差が広いダイナミックな再現が得意だ。

 「イーハトーブ交響曲」は、まさにそのダイナミックさを満喫できる再現で、抑えたメロディーが一気に盛り上がっていく様子の高揚感はほかの製品では味わえないものがある。逆にジャンッ!! と鳴った後の残響も鮮やかで、心に染みるような深みもある。

 音色的にはクセのないストレートなもので、反応が生き生きとした再現だ。重低音という点ではシングルBAということもあってほどほどだが、中低音域をしっかりと厚みをもたせているので、あまり物足りなさは感じない。

 「Tell Your World」は、シンセサイザーなどによる細かなエフェクトを精緻に再現し、音の仕掛けがよくわかる再現だ。初音ミクの声はややタイトな印象になるが、滑舌はよく明瞭。決してワイドレンジではなく、中音域を主体としたバランスだが、そのせいで細かな音が出る割にシャカついて耳障りになる、ということもない。

 モニター的なオーソドックスな音作りではあるが、正統派のサウンドと言っていいだろう。

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中