本当の戦場は、きっと“うるさい”
さて戦車。筆者は昨年夏の富士総合火力演習(関連記事)で、実弾射撃ならではの迫力を体験した経験がある。
作中では総火演の舞台、御殿場の東富士演習場をモチーフにしたシーンも登場するが、簡単に言うと本物の戦車が放つ弾は信じられないほどうるさい(笑)。そして遅れて届く空気の熱い衝撃の余韻は、東京に帰る電車でも冷めず体に残る。要するにリアルな戦車の表現は、この音がないと完結しないのだ。あんこうチームの砲手・五十鈴 華が癖になるような快感を覚えたのもうなずける。
だからセンシャラウンド方式という言葉を聞いた筆者は、これは1度は聞かなければならないと心から感じた。しかし実際には2.1chが再生できるシステムも、心置きなく鳴らせる部屋もない。……ならばと思いついたのが、ショールームへの取材だ。
というわけで、第1回の作戦は、編集部の面々が、ホームシアター関連製品を取り扱う都内のショールーム“on and on”に集結し、“センシャラウンド方式”の実力を検証するというもの。DYNAUDIOのサブウーファーとスピーカーを中心にした至福のシステムで、戦車道の“試合”を視聴。パッケージ版の持つ本当のポテンシャルを堪能してきたぞ!
このシステムでガルパンを堪能、きっとテンションも上がる
── というわけで作戦開始。早速だけど、みんなガルパンのBD買ってる?
太田 「自分はオンエアはもちろんチェック済み。品切れの店舗が続出で、BD第1巻を発売日にゲットできなかったのは、アキバ担当としては一生の不覚だったけど、いまは無事入手できて映像の素晴らしさを堪能しています」
貝塚 「僕は作品自体の興味もありますが、本格的なシアターシステムでBDを見たら、どんな感動が得られるのかという点にも関心がありました。高校・大学とバンドやってたんで、いい音で聴くっていう点にすごく心惹かれるんですね」
── なるほど。というわけで、今回のシステムを見てみましょう。まずは企画の主役と言ってもいいサブウーファーから。
貝塚 「すっごくでっかいですね。これなら本格的な音が出そうです」
── DYNAUDIOの「SUB600」という機種ですね。価格は28万3500円。
貝塚 「!」
── スピーカーは、同じくDYNAUDIOの「Focus 340」(69万3000円)。これはフロア型のスピーカーで、低域もバッチリ出ますが、比較用に「Focus 160」(28万3500円)というブックシェルフ型のスピーカーも用意してもらっています。
貝塚 「!!」
太田 「中々豪勢なシステムですね」
── プロジェクターとAVアンプは、DLPでフルHD対応の「VP-15S1」などマランツ製品で統一しています。世代的に古めの機種も含まれているのですが、定価ベースの総額で見ると250~300万円ぐらいになるかなと思います。マニア的に見ると、ちょっとがんばろう、がんばれなくないかな……的な価格帯ですね。
貝塚 「テンションが上がってきました」
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