このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

常見陽平の「ソー活のバカヤロー」 ― 第3回

人事の残念なソーシャル活用

2013年04月01日 07時00分更新

常見陽平

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

前回は学生側の残念なソー活を紹介したが、採用する側の企業も人ごとではない。一時期の盛り上がりはどこへやら、残念な現状をさらしている。まさに「学生のフリ見て我がフリ直せ」だ。


 フェイスブック上で掲載している企業の採用ページには、社員のポートレートが並ぶ。もちろん気持ち悪いくらい満面の笑みだ。社内イベントやインターンの報告写真はどれも楽しそうだが、付いた「いいね!」は一ケタ代。就活生からのコメントもなければ、シェアもされていない……これが、企業側のソーシャルリクルーティングの実態だ。

 2013年度新卒採用が始まる一昨年の秋に、意識の高い人事担当者やソーシャルメディア系の就職情報会社の社員たちが「これからはソー活だ」と連呼し、イベントを盛んに開催していた。

 あれから1年半。現在の2014年度新卒採用において、ソーシャルメディアをまったく活用していない企業は8割(HR総合研究所調べ)。フェイスブックでさえ19%の利用率にとどまる。

 しかも、2013年度採用でフェイスブックを活用した企業のうち、「効果が認められたので継続する」と答えた企業はわずか21%。「効果は認められないが継続する」の28%と合わせても、半分に届かない。なかなか残念な結果だ。

 それでは、彼らはフェイスブックをどのように使ったのだろう。調査で寄せられた担当者のコメントを見ると、以下のような回答が並んでいる。

・リクナビやマイナビといった就職ナビの内容に加え、直近の社内ニュースを配信
・採用説明会の様子を発信
・社員が登場し、動画コンテンツで情報提供
・職種情報や自己分析の方法をブログ的に紹介

 率直に言って、「いままでの就職ナビでやってきたことと、どう違うの?」という印象だ。

 もちろん、就職ナビとは異なりシェア機能で情報を拡散しやすかったり、よりカジュアルかつスピーディーな情報配信ができたりするなど、ソーシャルメディアならではの利点もある。

 とはいえ、ソーシャルメディアを使う最大の目的は双方向のコミュニケーションだったはず。ホームページの採用情報をそのままフェイスブックページに持ってきたようなレベルにとどまっているのは、考えものだ。

前へ 1 2 次へ

この特集の記事
ピックアップ