どちらもISO 25600の画質がGood! 富士フイルム「X」シリーズ
富士フイルムは「X-Pro1」と「X-E1」を比較。画素数は共に有効約1630万画素でメーカーも撮像素子周りの仕様は同じだと説明している。このため画質は同等と予想できるが……。
レンズは標準キットに付属する「XF35mmF1.4 R」を使用。絞りF11で絞り優先オートで撮影している。
感度別撮影サンプル――X-Pro1
感度別撮影サンプル――X-E1
まさに予想通りで、2機種での画質の差は見られず、区別がつかない。
ともに多少コントラストが高めでメリハリのある画質で解像感が高く、ディテールの再現性も高い。
最高感度のISO 25600まで上げるとノイズが増えるがディテールの低下が少ない。ハイライト側が白飛びしやすくなり、シャドー部の黒の締まりも損なわれるが、かなりの高画質をキープしている。
ハイエンドモデルよりも新機種が狙い目!?
総じて、フラッグシップ機は発売時機においては最高画質を持つが、それは新技術を採用する新機種が出るまで。すべてのラインナップに適用されるわけではないが、新しいデジカメのほうがより高画質になってしまうのは仕方ないかもしれない。
逆に言えば、現在のハイエンドモデルは最新ではないため、ミドル~エントリー機と比べて大きな差はない、または逆転している場合もあるが、当然(これから登場するであろう)ハイエンドの最新機種は、現行機種を凌駕した画質になるはず。そのことは理解しておきたい。
ここ数年で大きな画質変化は少ないものの、高感度時のノイズの抑制とディテールの再現性のバランスの取り方はかなりうまい具合に両立するようになってきた。少し前のデジカメだと、ノイズは全然ないがディテールもまったくない、ということもあったが、最新のデジカメであればそういった例は少なく、ある程度ディテールを残しつつもノイズを抑えている。
また、解像感もローパスフィルターを使わない機種が増えてきたり、使うにしても微妙に効果量を調整して、解像感を上げているなどの工夫も見られ、ディテールの再現性もかなり向上している。
やはり時代の波には逆らえないようで、画質面ではできるだけ新しいデジカメのほうが有利というころだ。ただし、前回解説したように、本体の防滴仕様やEVFの搭載、背面モニターの画質、アクセサリーシューの有無など、機能面でハイエンドモデルを選ぶべき理由もあるわけで、機能と画質のバランスを考えて選ぶべきではある。
というわけで、今回は同一メーカーのラインナップ比較に徹したが、次回は今回の結果を元に各メーカーの一番画質がいい(と筆者が思う)モデルを チョイスして比較してみる。つまり、筆者が考える現在の最高画質のミラーレス一眼を次回発表するので乞うご期待。
この連載の記事
-
第3回
デジカメ
全7メーカーのミラーレス機で画質がいいのはコレ! -
第1回
デジカメ
7社のミラーレス一眼のラインナップを徹底解説! -
デジカメ
この春買いたいミラーレス一眼を選べ! - この連載の一覧へ