このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

本命が続々登場!! mSATA SSDに大注目 第3回

mSATA SSDを変換アダプターでフル活用!!

2013年03月21日 14時00分更新

文● 藤田 忠

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

mSATA変換時の速度はどうなる?
最速の「PC-128M5M」で計測!

 mSATA-SATAのコネクター変換では、変換チップを経由することはないのだが、アダプターを挟むことで転送速度が低下するのではないかと、気になるところだ。そこで、今回紹介したmSATA変換アダプター5製品をデスクトップPCに接続して、その性能をチェックしてみよう。

検証には、第2回で最速の座を獲得したPLEXTORの「PX-128M5M」を使用した

 変換するmSATA SSDは、第2回で最速の座を獲得したPLEXTOR「PX-128M5M」を使用。各々の変換アダプターをインテル「Core i5-3570K」や、Z77チップセット採用のASRcok「Z77 Extreme4」搭載PCに接続し、「CrystalDiskMark 3.0.2e」で性能を計測している。

テスト環境
CPU Intel「Core i5ー3570K」(3.4GHz)
マザーボード ASRock「Z77 Extreme4」(Intel Z77 Express)
メモリー DDR3-1600 8GB×2
HDD Seagate「ST2000DM001」(7200rpm、2TB)
電源ユニット オウルテック「SS-750KM」(750W、80PLUS GOLD)
OS Windows 8 Pro(64bit)

 なお、USB 3.0接続の「SSDMB ver1.4 mSATA用外部USB3.0アダプタ」は、チップセット制御のUSB 3.0ポートに接続している。ASMediaなどのUSB 3.0コントローラー接続時とは速度が違うので注意しよう。

各アダプターの転送速度

NUCベアボーン「BOXDC3217BY」のmSATAスロット接続時の結果

「SATA 22pin→mSATA変換アダプタ(61892)」

「SSDMC Ver 1.3 mSATA to 2.5 SATA SSD形状 変換アダプタ」

「SSDMC module v1.3 SATA-mSATAアダプタ」

「SSDMB ver1.4 mSATA用外部USB3.0アダプタ」

「mSATA3I-PCIe」

 この結果をまとめたものが下のグラフだ。アダプターを使用していないオレンジ色のバーと見比べてもらいたい。

mSATA変換時の転送速度比較(単位:MB/s) better→

変換基板で速度の違いや低下はなし
USB 3.0が予想以上に高速&便利だ

 mSATA-SATA変換アダプター3製品で速度の違いと速度低下は見られず、逆にCPUやチップセットの違いが影響し、シーケンシャル/ランダムリードは変換後のほうが向上。とくにシーケンシャルリードは30MB/sと大きくアップしているのがポイントだ。

 USB 3.0接続に変換する「SSDMB ver1.4 mSATA用外部USB3.0アダプタ」も、シーケンシャルとランダム(512K)のリード/ライトが300MB/sオーバーと爆速になっている。
 安価なPCグッズが盛りだくさんの上海問屋が扱っているリード230MB/s、ライト120MB/sの「USBメモリー・フラッシュメモリ 128GB(DNF-FD128GB3-S)」(メーカーサイト)が1万3000円前後なのを考えると、リード/ライト300MB/s超えで1万7000円前後は魅力的な価格になるだろう。ケーブルを含めると、USB 3.0メモリーよりかさばるが、外出先で大容量データを頻繁に読み書きしたい人は一考する価値ありだ。
 なお、今回のテスト環境ではUASPがうまく認識せず、従来の「USB 大容量記憶装置」で動作した。UASP動作時は、より高速になる可能性もある。

 最後は玄人志向の「mSATA3I-PCIe」だが、これはSATA3コントローラーとPCI Express ×1接続の限界。チップセット制御のSATA3接続には及ばないが、280MB/s前後が限界値となるSATA2よりは高速なので、SATA3非対応環境での使用ならありだろう。

mSATA SSDと変換グッズは
今後の発展に大いに期待

 自作ユーザーの1人としては、6Gbpsの転送速度に対応するマザーボードの登場を早急に望むが、小型で高速なmSATA SSDは変換アダプター次第で、新しい使い方ができそうだ。

 変換アダプターで余ったmSATA SSDに活用したり、爆速なUSBストレージを作ったりはもちろん、オリオスペックが予約受け付け中のNAS自作に最適なMini-ITXケース(下の写真)のシステムにmSATA SSDを使ったり、RAID対応mSATA-SATA変換アダプター「DUAL MSATA RAID ADAPTER R2021D」と2.5インチ外付けケースを組み合わせて、RAID 1のモバイルストレージを組んだり、省スペースPCケースでRAID1を構築したりするのも楽しそうだ。

NASの自作に最適そうなMini-ITX対応ケースのサンプル。4ベイモデル「ZNSC-400P」と2ベイモデル「ZNSC-200P」

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中