1万円未満のヘッドフォンに異変!?
高音質な実力派モデルが急増中!!
オーディオシステムとしては抜群の人気を誇るヘッドフォンだが、ここにも「安くていい物」の波が押し寄せてきている。
筆者は経験上、プレーヤーに付属するヘッドフォンをグレードアップするならば、1万円以上のものをおすすめすることが多い。それはやはり音質が理由。残念ながら1万円未満のものは、デザイン性やカラバリなどファッションを意識したものが多く、音質にこだわったモデルが少なかったのだ。
しかし、ヘッドフォンの売り上げは1万円未満の製品が圧倒的に多い。必然的にこのクラスにも音にこだわったモデルが登場しはじめた。
ここで紹介するのは最近発売され、筆者自身、音のよさに驚かされた2モデルだ。それはオーディオテクニカの「ATH-CKN70」と日立マクセルの「MXH-RF500」である。ともに最安価格で6000円前後とかなりお手頃のモデルだ。
6000円前後とは思えない忠実な音再現
オーディオテクニカ「ATH-CKN70」
ATH-CKN70はコンパクトなカナル型のモデルで、ハウジングに装着されたリング状のサポートが付いているの特徴的。これは、「ループサポート」と呼ばれており、超小型ボディーながら耳にぴったりとフィットし、装着感を高めるもの。
装着するとゴムのリングがボディーを支え、フィット感も高まるし、すぐに抜けてしまうような不安感がない。音は繊細で解像度の高い再現で、オーケストラのホールの響きをしっかりと再現するなど、空間の広がりが豊かだ。
音数も多く、楽器の音色の違いもしっかりと描き分けるなど、「これが6000円か!?」と驚く音質。ちょっと前ならば、普通に1万円以上の価格で発売されていたものと同等以上の実力だ。
低音はさすがにややタイトになるものの、大太鼓の力感はしっかりと感じられ、キレ味の良さもあってリズムがしっかりと出る。
こうした忠実感の高い再現は、オーディオテクニカらしい本格的なもので、音楽の細部まできちんと聴き取りたいとか、楽器の音のリアリティーにこだわる人でも満足できるだろう。
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