導入直後の手間も大幅に削減可能
先に取り上げたバッテリーのスタミナ性にも関連するが、電源管理に関する機能が豊富なところも、本製品のオリジナリティー溢れる点と言える。
まず「電源管理ユーティリティー」では、本体バッテリーを使用する時間帯、AC電源から給電する時間帯をあらかじめ決められる、いわゆるピークシフト設定が可能だ。電気料金の安い深夜帯に充電し、昼間はバッテリー駆動といった、使用電力を極力抑えたエコな運用も、思いのままにできる。
電源管理ユーティリティーは、そのほかにも、PC本体の消費電力をモニタリングできる「リアルタイムモニター」という機能も備えている。消費電力の“見える化”は、エアコンなどほかの家電製品ジャンルでは、いまや当たり前になりつつあるが、PCでも同様にできるのは面白い。節電意識の向上に、ひと役買ってくれるだろう。
一方で「Endeavor 電源プラン設定ツール」は、Windowsにもある電源プラン設定と同様の機能ではあるが、より細かい時間設定ができる点で、大いに優れている。1台のマシンで設定した電源プランを、ほかのパソコンでも簡単に同じ設定にすることも可能で、これは複数台のマシンを同時導入する際に、かなり重宝しそうな機能だ。
なお、この電源プランもそうだが、複数台のPCを一斉導入する際に面倒となるのが、各モデルごとのセットアップ。エプソンダイレクトでは、そんな手間を代行してくれる「キッティングBTO」というサービスも展開している。
これは注文した複数台のPCを、あらかじめ用意しておいたマスターHDDのコピーやIPアドレス・BIOSなどの設定、果ては管理用のラベル貼付や管理台帳の作成までしたうえで納品するというサービス。これにより導入前の設定にかかる手間や時間を省くことができ、納品されれば即業務が始められるのだ。
このように、長期使用にも耐えられるマシン構成が自在にでき、また電気代を極力抑えた運用も可能なEndeavor NJ3700Eは、導入から廃棄までの長い目で見たコストパフォーマンスの面で、非常に優れた1台と言える。キッティングBTOの利用もそうだが、導入するPCの台数が多ければ多くなるほど、メリットが大きいはずだ。
試用機の主な仕様 | |
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CPU | Core i5-3360M(2.8GHz) |
メモリー | 4GB(2GB×2) |
チップセット | インテル HM77 Express |
グラフィック | インテル HD グラフィックス 4000(CPUに内蔵) |
ストレージ | SSD 256GB(MLC)シリアルATA 300MB/s |
光学ドライブ | スリムDVD-ROMドライブ |
無線通信 | IEEE802.11a/b/g/n準拠無線LAN |
OS | Windows 7 Professional 64ビット版 SP1 (Windows 8 Pro 64ビット版ダウングレード) |
サイズ/重量 | 幅380×奥行き262×高さ34~37mm/約2.5kg |
試用機の構成価格 | 9万9960円※ |
※2013年4月1日17時までの「年度末決算セール」適用価格