GmailとGoogle Apps専用
ログインするだけで使い始められる
長らく順番待ちの数字が減るのを待っていましたが、ちょうどカリフォルニア州ロングビーチで開催されていたTED Conferenceの取材を始める初日に、Mailboxのカウントダウンが終わって使えるようになりました。「999」や「555」というゾロ目の数字になる瞬間をキャプチャーしようと構えていたのですが、イベント取材中にいつの間にか通り過ぎていたので少し悔しかったのでした。
Mailboxは一般的なメールアドレスで利用できるわけではなく、GmailやGoogle Appsのメールアドレス専用に作られています。iPhone向けではかつて、「Sparrow」というメールアプリがGmail専用としてローンチし、その後対応範囲を広げていきました。Sparrowもユーザーインターフェース(UI)にこだわったメールアプリでしたが、その後Googleに買収されています。
Mailboxの場合、Gmail上のスターやフォルダーなどを活用するため、他のメールサービスに拡大されるとしてもIMAP対応でなければ難しいのではないかと思います。
ちなみに筆者のメールアカウントは、Gmailはもちろんですが、個人のアドレス、仕事先からもらっているアドレスいずれもGoogle Appsであるため、iCloudのアドレス以外はすべてGoogleのメールサービスを使っていることになります。そのため、Mailboxで5つのメールアカウントを設定し、iPhoneのメールアプリではiCloud以外のメールアカウントを「OFF」に設定しました。
ユニークで軽快な操作も
受信ボックスを常に「空」に保つため
Mailboxで目を引くUIは、受信ボックスのメールのリストをスワイプ操作だけで振り分けることができることです。メールのリストで、右にフリックすると既読にしてアーカイブ、右フリックをさらに続けると削除になります。また左へフリックすると後回し(これについては後で詳しく書きます)の機能に、左へ長くフリックするとラベルをつけることができます。
受信ボックスの画面のUIにこだわっているのは、Mailboxのアプリの考え方として、常に受信ボックスを空にしておくことを目指すというルールがあるからです。その証拠に、空になった受信ボックスにはアプリのロゴから透けて見えるすてきな風景の写真を見ることができ、Mailboxを使って受信箱が空になったことをFacebookやTwitterでアピールするためのリンクも用意されています。
Gmailを使ったメールに関連するライフハックの手法でもときどき見かけますが、Mailboxを使うことでメールのある生活を再構築しようというアイディアを取り入れることができるようになるのです。Mailboxの開発元のOrchestraはTo-Do管理のウェブとスマートフォン向けアプリケーションを開発している企業です。そうした企業が思想を引き継いでメールクライアントを作ったと言えるでしょう。
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