ハイエンド空冷クーラーの人気モデル
Thermalright「Silver Arrow SB-E Extreme」
●対応ソケット:775/1155/1156/1366/2011、AM2/AM2+/AM3/AM3+/FM1
●寸法/重量:155(W)×129.5(D)×165(H)/約1090g
●ファン回転数:600~2500rpm(PWM制御)
●風量:31.4~130CFM
●ノイズ:21~45dBA
●実売価格:8500円前後
●製品情報URL:http://www.thermalright.com/html/products/cpu_cooler/silverArrow_sb-e_extreme.html
「Silver Arrow SB-E Extreme」を見れば、誰もが冷えそうだと感じるはず。見た目で判断するのはイケナイことだが、本製品の持つ威圧的なデザインの前には納得せざるを得ない。
幅155mm、厚さ31mmの2ブロックに分かれたヒートシンクに14cmの大口径ファン(しかも風量も最大130CFMと多い)を2基配置。フィンの1枚1枚に対し微妙な“ひねり”を加えることで、気流を通過させやすくするくふうは「True Spirit 120M」にも採用された独自技術だ。
これだけの装備を詰め込んで冷えないわけがない。ファン回転数が1000rpm近辺で安定した分「Frio Extreme」より高負荷時の温度は高くなったが、54℃という冷却力はさすが。ファンノイズも38dBAと小さい方なので、高負荷で運転させていてもノイズはあまり気にならない。メモリーやVRMの温度も小型の「True Spirit 120M」などと比べるとしっかり冷やせるる。
欠点はあまりに大柄なため、組み込める環境が限られてしまうことだが、最近の冷却重視のPCケースなら恐くない。ただしATX12/EPS24Vコネクターは確実に隠れるため、マザーの組み込み時は延長ケーブルをうまく利用した方がいいだろう。ケースに入れてから接続しようとすると、エッジの効いたフィンの洗礼を受けることになる。
アイドル時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 | チップセット温度 | メモリー温度 | VRM温度 | ファンノイズ | ファン回転数 | |
27.0 ℃ | 28.9 ℃ | 29.5 ℃ | 34.1 ℃ | 28.3 dBA | 642 rpm | |
純正より | -16.0 ℃ | -7.3 ℃ | -5.1 ℃ | +0.5 ℃ | -13.2 dBA | -1794 rpm |
高負荷時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 | チップセット温度 | メモリー温度 | VRM温度 | ファンノイズ | ファン回転数 | |
54.0 ℃ | 29.1 ℃ | 36.4 ℃ | 32.3 ℃ | 38.8 dBA | 1013 rpm | |
純正より | -18.0 ℃ | -11.6 ℃ | -7.8 ℃ | -15.2 ℃ | -13.7 dBA | -4387 rpm |
小型ケースに最適なトップフロー型
Thermalright「AXP-100」
●対応ソケット:775/1155/1156/1366/2011、AM2/AM2+/AM3/AM3+/FM1/FM2
●寸法/重量:105(W)×121(D)×58.15(H)/約400g
●ファン回転数:900~2500rpm±15%(PWM制御)
●風量:16~44.5CFM
●ノイズ:22~30dBA
●実売価格:5800円前後
●製品情報URL:http://www.thermalright.com/html/products/cpu_cooler/axp-100.html
ここで紹介する「AXP-100」は、小型PCでリテールクーラーを使いたくない、もしくは使えない時に候補となるコンパクトタイプのトップフロー型クーラーだ。第1回目で紹介した「風神ワイド」と似てはいるが、本製品の方がずっと小さくCPUソケット周囲のパーツとの干渉は最小限に抑えられている。「風神ワイド」は着脱時に必ずマザーを裏返す必要があるのに対し、本製品は他のThermalright製品同様、マザーに土台を残しておけるので一度土台を組めばもう裏返す必要はないなど、メンテナンス性が高いのが特徴だ。
「風神ワイド」に比べると「AXP-100」のボリューム感は圧倒的に小さい。ファンも薄く小さいため冷却力はお世辞にも高くない。ただ4.4GHz(コア電圧+0.05V)で負荷テストを通過したため、リテールクーラーよりも冷えるといった程度。
小口径かつ薄型のファンは2500rpmまで回るため、熱が飽和し始めると高音成分の多い目立つノイズを立て始める。ファン口径が小さいためかVRMやメモリーへ大して空気が回らず、トップフローといえど冷えるわけではない点に注意したい。
アイドル時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 | チップセット温度 | メモリー温度 | VRM温度 | ファンノイズ | ファン回転数 | |
33.0 ℃ | 31.6 ℃ | 29.6 ℃ | 34.2 ℃ | 39.4 dBA | 1051 rpm | |
純正より | -10.0 ℃ | -4.6 ℃ | -5.0 ℃ | +0.6 ℃ | -2.1 dBA | -1385 rpm |
高負荷時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 | チップセット温度 | メモリー温度 | VRM温度 | ファンノイズ | ファン回転数 | |
72.0 ℃ | 31.3 ℃ | 39.6 ℃ | 45.1 ℃ | 44.2 dBA | 2566 rpm | |
純正より | ±0.0 ℃ | -9.4 ℃ | -4.6 ℃ | -2.4 ℃ | -8.3 dBA | -2834 rpm |
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