駅や空港、公共施設でこんな光景を見たことはないだろうか? スマホで電話をしながらチケットを買う人、乗り遅れそうだからと窓口に割り込んで来る人、いやみタラタラ言いながら窓口を占有してしまう人。後ろに並んでいるお客さんが迷惑するのはもちろんだが、一番困っているのは窓口担当だろう。まぁかわいい女の子のお客さんなら許すが……。
しかし窓口業務たるもの、どんなお客さんに対しても親切丁寧に接しなければならない。かといってその客一人を応対していては、窓口には長蛇の列ができてしまう。ましてや、お客さんにブチ切れるなんてもってのほかだ。
最高のチェックインカウンター業務を競う
「JAL航空サービス プロフェッショナルコンテスト」を取材
そんな手ごわいお客さんを、どう手際よくさばき、お客さんに恥をかかせないようにしながら、うまくやり過ごすかを競う社内コンテストが日本航空で開催されると聞き、チェックインカウンターのお姉さんの対応っプリを取材してきた。
なにせASCII.jp読者には、いろんな意味で制服マニアが多いし、俺らも銀行窓口のお姉さんからメイド喫茶まで制服大好きですし……。読者のために取材しに行ったわけじゃないからねっ! どうしてもって言うから、掲載するけど……、なのである。
コンテスト会場に行ったら
偉い方々がいてビビッた!
日本航空によれば、このコンテストは「JAL航空サービス プロフェッショナルコンテスト」と銘打たれ「お客様が常に新鮮な感動を得られるような高品質なヒューマンサービスの提供を目指し、お客様に“寄り添い”、JALフィロソフィーを価値観として体験できる“安全とサービスのプロフェッショナル”の選出を目的として開催する」とある。
さすがに大企業だけあって崇高な文言でつづられているが、要は「俺たち旅客がどんなに不機嫌だろうと、“旅客の立場になって、笑顔で適切に応対して、またJALに乗りたいなと思える史上最強の窓口お姉さんは誰だっ!”的なコンテスト」だ。
さっそく羽田空港近くにあるJALテクニカルセンターを訪れると、邪心が吹っ飛んだ。体育館の半分ほどある部屋には、チェックインカウンターや搭乗ゲートがそのまま再現され、本物そっくりなのだ。しかもカウンターにある座席指定用の端末はちゃんと動くし、座席も歯抜け状態に予約されていたり、ガラガラだったりとシミュレーションされている。さらにボーディングパス(搭乗券)やバッゲージタグ(預け荷物に貼るシール)まで発行できるのだ。本物そっくりじゃなくて、本物だよコレ!
さらに腰を抜かしたのは、審査員と称して入場してきた人たち。風格はもとより、スーツの着こなしなどタダ者じゃないのは分かった。しかし「この人テレビで見たことあるぞ!」とガン見してみると、日本航空の会長と社長じゃないのさっ!
ヤベっ!JAL本気だよ、本気だよJAL!
日本航空の会長や社長なんて、取材申し込みしたってめったにお目にかかれる人ではない上に、社員でもなかなか生会長や、もぎたてフレッシュ社長を見る機会はないだろう。そんな社長のスケジュールが9時半~16時までおさえられているコンテストだったのだ。そのほかにも社外審査員として、ディズニーランドを運営するオリエンタルランドのCS(顧客満足)推進部長や、訪日した要人も宿泊する帝国ホテルの宿泊部専門職部長格&ディレクター・プロトコールなど、サービスやホスピタリティのプロの目が光っていた。
周りを見てみると、コンテストにエントリーしているグランドスタッフはもちろん、コンテスト主催関連の社員も緊張の面持ち。そんな中で第1回目の「JAL航空サービス プロフェッショナルコンテスト」は幕を切った。