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Apple Geeks 第104回

出たばかりのMac版「Yahoo!ボックス」を早速試した

2013年02月15日 10時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobuTELAS

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かゆいところに手が届く

 今回公開されたOS X版クライアントは、Cocoa APIを利用するOS Xネイティブアプリ。通知システムの「Growl」や、アップデートを自動化する「Sparkle」といったオープンソースのAPIも活用しつつ、Macユーザーに違和感のないUIと操作性を実現している。前述したとおり、Finderからドラッグ&ドロップすることでファイルをアップロードできる点が強みといえる。

通知システムの「Growl」に対応するなど、Mac版ならではの工夫も見られる

 ファイルの受け渡しにも利用できる。適当なフォルダーへファイルをアップロードし、そのアイコンのコンテキストメニューで「公開URLを発行...」を選択すると、100文字はあろうかという長いURLが生成される。

ファイル/フォルダーを誰かと共有したい場合には、まずコンテクストメニューから「公開URLを発行...」を選択する

 これは一部のオンラインストレージサービスで利用されている方式と同じで、ダウンロード用のURLはパスワードは不要だがランダムな文字列を含む形で生成されるため、第三者による推測が困難になっている。アップロード/ダウンロードはSSLで暗号化されるので、中身を盗み見られる可能性は低い。長いURLを持て余す場合には、短縮URLを発行すればいい。

ファイルごとに一意なURLが発行される。パスワードによる保護はないが、ランダムな文字列を含む形で生成されるため第三者による推測は困難だ

 写真の公開も、前述した一般的なファイルの公開と操作手順に違いはない。ただし、複数の写真が収録されたフォルダーを公開する場合、フォルダーのURLのほかに、「スライドショーのURL」が発行される。そのURLにアクセスすると、スライドショーが表示されるという流れだ。Mobile Meの「ギャラリー」ほど凝った仕掛けはないものの、シンプルなUIで初心者にも理解しやすいはず。パスワードが不要という点も、プラスに作用するように思える。

画像を含むフォルダーを公開すると、「スライドショーのURL」も発行される

スライドショーのURLにアクセスすると、このようなUIを持つスライドショーが表示される

 なお、上述した機能は、Yahoo!ボックスがサポートするOSで共通の機能だ。iOS/Android版にはフォルダーごとアップロード/ダウンロードする機能がないほか、撮影した写真を自動アップロードする機能がAndroid版アプリのみ装備されているなど若干の差はあるが、どのパソコン/スマートフォン/タブレットでもほぼ共通の機能と操作性を利用できる。

 強いて言えば、「QuickLookに対応してほしい」「Mac App StoreでもMac版を配布してほしい」とか、「Spotlightからファイル検索できれば」とか、普段Macを利用している人間ならではの要望はあるものの、OS X版クライアントの登場はありがたい限り。今後、メールに添付できないサイズのファイルを担当編集に送る場合は、Yahoo!ボックスを使おうと考えている。

Growl App
価格350円 作者The Growl Project
バージョン2.0.1 ファイル容量6.1 MB
対応デバイス64bit CPU搭載Mac 対応OSOS X 10.7以降
Yahoo!ボックス for Mac
価格無料 作者Yahoo Japan
バージョン1.0.0 ファイル容量10.7MB
対応デバイス64bit CPU搭載Mac 対応OSOS X 10.7以降

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